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庭
2024.11.13
秋の草花-ホトトギス
早くも11月も半ばになりました。
今年は富士山の冠雪が遅かったり、台風がこの時期に4つも発生したりと異常な気候が続きます。
紅葉もあっという間に散っています。
インフルエンザの予防接種も順調に進んでおり、皆さん健康に気をつけているようですね。
さて秋の終わりに近づくと庭の西側に紫色の変わった形の花が咲きます。
ホトトギスといいます。
ユリ科の花で、花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ているためこの名前になったようです。
斑点は濃い紫色で遠目でもかなり目立ちます。
葉に油を垂らした染みの様な斑点があることがあり「油点草」という別名もあるようです。
個人的にはこちらの方が合っているような気がします。
調べてみると思っている以上に種類がたくさんあり驚きました。色も黄色のものもあるようです。
内花被片3枚、外花被片3枚の6枚の花弁の中に放射状に分かれる花柱が立ち非常に特徴的な形をしています。
秋の草として俳句やお茶の席などに用いられます。
道ばたではあまり見かけない花ですが形がかなり印象的ですので一度見ると忘れられない花ですね。
2024.10.06
秋の草花-ヒガンバナ
10月になりました。
衣替えの季節ですね。道行く姿も秋らしい服装が増えた気がします。
コロナワクチンの接種が開始されましたが、接種される方は大分少ないようです。
コロナ感染の状況や、ワクチンについてマスコミも取り上げなくなっているためでしょうか。
64歳以下の金銭的な負担も大きいことも関係しているのかも知れません。
一方、ニュースになったのは第一小学校でインフルエンザによる学級閉鎖があったようです。
例年より少し早いですがインフルエンザも流行りつつあるようです。
うがい、手洗いといった予防法はいずれのウイルスに対しても有効です。
かからないに超したことはありませんので、なるべく予防するようにしましょう。
さて、久しぶりにヒガンバナです。ここ数年見かけませんでしたが今年は咲いてくれました。
庭の西の斜面に咲いていますので、残念ながらなかなかお見せできないのが残念なところです。
ヒガンバナ科ヒガンバナ属の植物で、ほかに「曼珠沙華」や「リコリス」などとも呼ばれます。
昔から日本人に親しまれており、俳句などにもよく見かけます。
花と葉が別々に見られることで有名で、葉がないことで花の赤さがより際立っている感じがあります。
鮮やかな赤い花で群生しているのをみると、まるで本当に彼岸に渡ってしまっているかのような気持ちになります。
実際に毒草としても有名で鱗茎にはリコリンを主成分とするアルカロイドが含まれています。
数年前に某アニメでヒガンバナを口にくわえるカットがあって話題になったこともありました。
花がないとニラなどと見分けがつきにくくなり、間違ってしまうことがあるようです。
球根のあるないで見分けはつきますが、すべて抜くわけにもいかないのが難しいところですね。
うっかり食べると本当に彼岸に渡ってしまうので食べないように気をつけてください。
当院ではヒガンバナが咲くとキツネノカミソリは咲かない印象があります。
実際に今年はキツネノカミソリは咲いていません。なぜなのか、不思議です。
2024.06.23
春の花-キョウガノコ
今日は一日中雨が降っていました。
激しくない、しとしととした雨は久しぶりな感じがします。
ニュースでは、東北もようやく梅雨入りしたとのこと。
例年よりも2週間遅いようです。遅すぎて、通勤途中にあるタチアオイもてっぺんまで咲いてしまいましたね。
沖縄では早くも梅雨明けしたと言いますし、今年は梅雨の季節も短そうです。
明日からまた暑い日が続くようですので体には気をつけたいですね。
この梅雨の時期はピンク色のポワポワした花が咲きます。
キョウガノコです。
バラ科シモツケソウ属の花で、ピンク色の小さな花が集まって咲く初夏の花です。
雨に濡れるとピンク色が濃く見え、遠くからでも映える花です。
漢字では「京鹿の子」と書きます。
個人的には鹿の子というと和菓子を真っ先に連想してしまいます。
実は名前の由来はどちらも同じで、子鹿の背の模様から派生しているようです。
最もキョウガノコの名前はワンクッション置かれていて、京の染め物技法の「鹿の子絞り」から来ています。
鹿の子絞りは丸い点の下絵を中心に布を四つ折りにして、その角を糸でくくることを繰り返して布を染める技法です。すると糸でくくったところは白く四角く、角の先端はかすかに染められて点になります。この形が子鹿の背に現れる白いまだらものように似ていることからこの名前になったようです。
小さい花が集まっている様子が、紅色の鹿の子絞りの模様に似ています。
一方で和菓子の鹿の子も小豆や栗が鹿の模様を連想させるようにして作られたもののようです。
「キョウガノコ」も和菓子の「鹿の子」も元をたどれば鹿の模様に行き着くのです。
これを知ってしまうとそれぞれを見るといずれも鹿の模様にしか見えなくなってしまいますね。
2024.05.25
春の花-ヒメシャガ
シャガに続いてさらに小さいヒメシャガも咲きました。
シャガをそのまま小さくしたような花です。
シャガと比べると花の大きさも背丈も格段に小さく、花の色も白に近いです。
シャガとは異なり冬になると葉も枯れてしまうので、地上には何もなくなってしまいます。
春になるまで咲くか不安になりますが、無事咲いてくれました。
以前患者さんからいただいた花ですが、毎年花を咲かせてくれて、見ると優しい気持ちにさせてくれます。
2024.05.16
春の花-シャガ
5月も半ばを過ぎました。
日中は暑く明け方は寒いと寒暖差が激しい日が続きます。
今日は「旅の日」です。松尾芭蕉が奥の細道を始めた日にちなんでいるようです。
あちこちに行きたくなってしまいますね。
この時期になると庭に紫色の花がたくさん咲いてきます。
白に近い薄紫に黄色と紫の斑点が鮮やかな、シャガです。
なんとなくわかるかもしれませんが、アヤメの仲間です。4-5月頃にまとまって咲いているのをみかけます。
中種子を作らない植物で地下茎を使って増えていきます。
このため密集してあちこちに花を咲かせます。
花はアヤメに似ていますが、もっと小さく白い花弁に紫と黄色の斑点が鮮やかに映えます。
漢字では「射干」と書き、別名「胡蝶花」と呼ばれます。
胡蝶は蝶のことです。確かに花の模様が蝶の羽の模様に似ています。
昔から美しい花として扱われてきたことがわかりますね。
2024.05.04
春の花-タンポポ
今日は「みどりの日」でした。
なぜ「みどりの日」なのでしょうか?
確かに山々に若葉が茂ってきて「みどり」に違和感がない季節ではありますが・・・
もともとは4月29日が「みどりの日」、さらにその前は「天皇誕生日」でした。
この日は今は「昭和の日」になっています。
4月29日は昭和天皇の誕生日でした。その後天皇陛下の御崩御に伴い、「天皇誕生日」が移動し、かわりに「みどりの日」になりました。
これは天皇陛下が植物に造詣が深く、自然を愛されていたために緑にちなんだ名前にしようとして「みどりの日」にされたようです。
その後4月29日は「昭和の日」に変更されたため、5月4日の国民の祝日の日に「みどりの日」が移動したようです。
季節とはあまり関係がなかったようです。
さて今回はタンポポです。
タンポポといえば春というイメージですが、最近は一年中見かけるかと思います。
なぜこうなったのか、それはタンポポの種類によります。
世に出ているタンポポは大きく分けると「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」の2種類になります。
違いはいろいろあり、まとめると
繁殖方法:ニホンタンポポ;高受粉なので昆虫などがいないと種を作れない。
セイヨウタンポポ;受粉せずに繁殖できる。
開花時期:ニホンタンポポ;春のみ
セイヨウタンポポ;一年中
種子:ニホンタンポポ;数が少なく、重いので飛びにくい。
セイヨウタンポポ;数が多く、軽いので遠くまで飛びやすい。
という感じです。
見分け方は葉の形も違うのですが、一番わかりやすいのは花の根元にある総包片の形です。
総包片が反り返っていないのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポです。
一年中咲いているのはセイヨウタンポポなのです。
セイヨウタンポポの方が繁殖力が強いのであちこちで見かけるようになったのです。
比較すると一見しただけでニホンタンポポの方が増えにくそうに見えますね。
実際にニホンタンポポの数は少なくなっているようです。
当院のニホンタンポポは去年は少なかったですが、今年はそれなりに見かけられるのでほっとしています。
大事にしていかないといけませんね。
。
2024.04.30
春の花-シャクナゲ
今日で4月も最後です。早くも1年の1/3が過ぎてしまいました。
GWに入り、山形にも旅行で来ている方が増えているような印象です。
気温も温かいを通り越して暑くなってきました。
同時に植物も急速に芽吹いてきています。
ちょっと前まで雪が積もっていた山も若葉色に染まっています。
そのような中、今年もシャクナゲが咲きました。
当院の西側に毎年こそっと咲いています。
ツツジ科の植物で、ツツジに似た大きな花を咲かせます。
4-5月に咲く花で、登山をしていると岩場の間から顔を出しているのをよく見かけます。
高いところで急にこんな大きな花に出会うと、ドキッとしますね。
元々は高山植物で危険なところにきれいに咲くため「高嶺の花」の語源となっています。
同じ理由で花言葉も「危険」、「警戒」「威厳」、「荘厳」などと言ったものになっています。
漢字では「石楠花」と書きます。これは音読みの「シャクナンゲ」が転じたものです。
シャクナゲが中国から輸入されてきたとき、漢方で使われる「石花」と間違えられたためこの漢字を当てられてしまったようです。
間違いから来ているとはいえ、岩の間から生えている姿を見るととても似合っている字ですよね。
2024.04.23
春の花-スミレ
昨日は寒かったのですが、今日は温かい日と、寒暖差が激しい日が続いています。
これだけ気温の差が激しいと、めまいや頭痛など自律神経失調のような症状が出る方もいらっしゃいます。
そのようなときこそなるべく規則正しい生活を送るように心がけましょう。
さて今回はスミレです。
3-5月頃に紫色の小さな紫色の花を咲かせる春の代表的な花の一つです。
昨年はGWの頃にさいてましたので、今年は少し早めの開花でしょうか。
例年単発でポツポツと咲いていますので、密集して咲いている姿は少し新鮮でした。
花言葉は「謙虚」、「誠実」と小さくひっそりと咲く姿にぴったりの単語です。
語源は大工さんの使う「墨入れ」に形が似ているからということですが、墨の黒い色からは想像できないきれいな色ですね。
スミレは沢山の種類(150種類以上と言われているようです。)があって正式に同定するのは難しいです。
当院に咲いているものは「マルバスミレ」ではないかと思われます。
日本では本州、四国、九州に分布し、北限が青森、南限が屋久島まで存在するようで、北海道では咲かないようです。
スミレの花は砂糖漬けにしたり、葉を天ぷらにしたりするようですが、根には毒を含む種も有るようで注意が必要です。
スミレは繁殖の仕方がかなり特徴的です。
種子がなりますが、種にはエライオソームと呼ばれる蟻などが好む成分が付着しており、これにより蟻などの生物に遠くまで運んでもらって増えていくようです。
今年密集して咲いたのは、昨年の蟻さんが一生懸命そこに集めてくれたからなのですね。
2024.04.21
春の花-ヒメツバキ
桜も完全に散ってしまいしましたね。
そろそろ花粉症も落ち着きつつあるでしょうか。
先日はヤマツバキでしたが今回はヒメツバキです。
当院の正面で一生懸命咲いてくれています。
ヤマツバキと違いピンク色で花弁が幾重にも重なっておりお姫様というのも納得の愛らしさです。
今年は例年よりも少し早く、一斉には咲かないで北側が主に咲きました。
主観かもしれませんが散るのも早かった気がします。
この花を見ながら頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いします。
2024.04.19
春の花-ヤマツバキ
4月も後半に入りました。暖かくなったせいか植物の変化が急速になっています。
今回は「山椿」です。
ヒメツバキのピンク色も良いですが、ツバキといったら紅ですね。
入り口の少し脇に咲いていますので、注意すると入るときに見えると思います。
2-4月に開花して冬のイメージもありますが春の季語になっています。
花もきれいですが、種からは油をとったりと生活にも必要な植物です。
あまり大きくならないと言われていますが、山形市の市役所にも大きな古椿があるので是非見に行ってみてください。
ところで、古いツバキには霊が宿るとされています。
もともと日本には古い木には霊が宿るという考えがあり、「木霊」と呼ばれています。
もうかなり前になってしまいますがジブリ映画の「もののけ姫」にも出てきたのでよく知られてるかと思います。
人に良いことをしてくれたり、災いをなしたりといろいろなタイプがありますが、椿の霊は人に災いをなすことが多いようです。
これは花びらが散るのではなく、首元から花が落ちるため死を連想させるとして縁起が悪いとされていることが関係しているのかもしれません。
江戸時代の鳥山石燕の今昔画図続百鬼にも古椿の霊としてあげられるくらいメジャーな霊だったようです。
石燕の絵では庭先に大きな花をつけた椿が書いてあります。
あちこちに椿に関する怪談があるようですが、実は山形にも椿の怪談があるようです。
旅人を蜂に変えてしまい、自らの花におびき寄せて食べてしまうという恐ろしい話です。
黒緑の葉に囲まれた中に紅い花がぽつんと咲いているのを見ると妖しげな雰囲気がして、昔の人が化けると考えたのも納得できる気がします。
山形の化け椿もまだどこかで咲いているのでしょうか。
そして当院の椿もいつか化けるのでしょうか。そう考えると楽しみになってきますね。
2024.04.16
春の花-アセビ
先日満開になった桜もあっという間に散り始めています。
咲いていたのは一週間くらいの間でしょうか。
もう桃色から黄緑色へ変わり始めています。
気温は早くも夏日を記録しているところもあるようで、今年の夏も猛暑になるのでしょうか。
第二診察室からも見えますが、今回は「アセビ」です。
アセビはツツジ科の植物です。
小さな白い袋状の花がたくさん集まってます。最初ドウタンに似ていると思いましたが、同じツツジ科の仲間だったとのことで納得です。
別名を「馬酔木」ともいい、馬が葉を食べると毒にあたって酔っているようにふらふらするということが由来になっているようです。
実際に葉などには「アセボトキシン」という毒が含まれており、当然人間にも有害で、下痢、腹痛、呼吸麻痺などを引き起こします。
昆虫にはこの毒を利用するものがいます。
ヒョウモンエダシャクと言う蛾の仲間で幼虫の時期にアセビの葉を食べて体内に毒を蓄積させるようです。
またアセビは英語名で「Japanese andromeda」ともいわれます。
ギリシャ神話のアンドロメダにならってか花言葉は「犠牲」、「献身」となっています。
他にも毒のためか「危険」という花言葉もありますが、きれいなものには毒があるのですね。
2024.04.08
新年度 満開の梅
新年度になり1週間がたちました。
無事新年度を迎えることができました。
これも皆さんのおかげと感謝いたします。
今年度も心新たに頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。
4月になってから気温が上がり急に暖かくなりました。
3月まで週末になると雪が降っていたのが嘘のようです。
昨日、山形でも桜の開花宣言がありました。
昨日霞城公園に行ってみましたが、霞城公園の桜はまだ咲き始めたばかりであまり咲いていませんでした。
満開の桜を見るにはもう数日かかるようです。
かわりに梅が咲き誇っていました。
今日は小学校の入学式があったようで、青空の下、満開の梅の花の中の入学式になったのでしょう。
もちろん当院の梅も満開になりました。当院では紅梅1本、白梅が2本生えていますが、いずれも満開です。
白梅は高齢で実はなりませんが、例年よりも多く咲いているような印象を受けます。
年をとってもまだまだ頑張れると語っているようです。
この先も長くきれいな花を見せてほしいと願います。
2024.03.21
春の花-フクジュソウ
昨日は春分の日でした。
お彼岸ということもあり、米沢のお寺まで行ってきました。
毎年雪が積もっているためお墓までたどり着けないのですが、今年は雪が全くといって良いほどなくお墓までたどり着くことができました。
さりとて天気は雨だったり、雪がちらついたりと安定せず、暖かいとは言いがたい一日でした。
先日蕾だった福寿草も花が開きました。
開きましたが、あまり晴れの日が多くないのでずっと閉じ気味のことが多いですね。
日中は花が開いているのですが、曇天や夜間は閉じてしまうのです。
キンポウゲ科の植物で別名「元日草」といいます。
日中に開いているときは中央に光を集め保温力を高め受粉に利用するようです。
そして春が終わると地上に出ている部分は枯れて地中で休眠し翌春に備えます。
毎年同じあたりに生えてくるのもこのためですね。
花言葉は「幸せを招く」、「永久の幸福」と縁起の良いものですが、西洋ではギリシア神話に由来して「悲しい思い出」というものもあるようです。
また、飾る分にはよいのですが、全体に毒があるので食べるのはやめておきましょう。
食べると悲しい思い出になってしまいますから。
2023.11.29
秋の草花-ノコンギク
勤労感謝の日も終わり、今年も最後の月になろうとしています。。
今年は気温の変動が激しく、暑いと思えば翌日には雪が降りそうになったりと体調をくずしやすいやすいようです。
気圧の変化も大きく、自律神経失調とおもわれる頭痛やめまいなども多いようです。
規則正しい生活、適度な運動、バランスの良い食事が大切ですので心がけていきましょう。
さて、今回は「ノコンギク」です。
キク科の花で、8-11月くらいに咲きます。
漢字では「野紺菊」と書きます。名前の様に紺というか濃い紫色の花を咲かせています。
今年は例年と比べ数が少ない様で、気温と関係があるのかもしれません。
地下茎があるので群落を作りやすく、まとまって咲いていることが多いです。
様々な色があるようですが、当院のものは鮮やかな紫色で、小さな可愛い花が風に揺れているのが目に入ります。
花言葉には「長寿と幸福」とあり、派手ではないですがみてると小さな幸福を感じられる感じがします。
当院の庭ではフジバカマが枯れ始めると、ノコンギクが咲いてきます。
かわいい花なのですが、この花がさくと秋も終わりという感じがしてさみしくもあります。
2023.11.15
秋の草花-ホトトギス
早くも11月も半ばを過ぎました。
急に寒くなり、雪が降ったところもあるようです。
今年は秋を感じる間もなく冬になろうとしています。
紅葉もあっという間に散ってしまっています。庭にいた蝶の幼虫も慌ててさなぎを作っており、自然界もこの気候には振り回されているようです。
学校ではインフルエンザが流行しており、例年よりも早い印象があります。
学級閉鎖も相次ぎ、遠足が中止になったりしています。
うがい手洗いなどで予防を心がけていきましょう。
さて今年も庭の西側に紫色の変わった形の花が咲きました。
ホトトギスといいます。
ユリ科の花で、花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ているためこの名前になったようです。
ホトトギスの口に似ているとかではないのですね。
葉に油を垂らした染みの様な斑点があることがあり「油点草」という別名もあるようです。
調べてみると思っている以上に種類がたくさんあり驚きました。色も黄色のものもあるようです。
内花被片3枚、外花被片3枚の6枚の花弁の中に放射状に分かれる花柱が立ち非常に特徴的な形をしています。
秋の草として俳句やお茶の席などに用いられます。
道ばたではあまり見かけない花ですが形がかなり印象的ですので一度見ると忘れられない花ですね。
2023.11.03
秋の草花-シュウメイギク
11月になり、今日は文化の日です。
今週末は天気が良く日中は暑い日になりそうです。
今日も朝は霧が濃く前が見えませんでしたが日が昇るにつれて良い天気になってきました。
医院の庭でも白い花が満開になっています。
シュウメイギクといいます。
東側に咲いているので来院された際はよく見えるかと思います。
この景色を見ると秋を感じますね。
漢字では「秋明菊」と書くので菊の仲間かと思ってしまいますが、実はキンポウゲ科でアネモネのなかまです。
中国から入ってきた植物で、秋牡丹とも言われていたようです。
花びらは退化してしまい、ガクが花びらのように見えています。
いろいろな色がありますが当院のものは白く鮮やかです。
また、中国では「秋冥菊」と書き、この世のものではない美しさを表しているようです。
美しいだけではなく、プロトアネモニンという毒も持っており、汁液は嘔吐、下痢、皮膚炎などを引き起こすので注意が必要です。
気をつけましょう。
2023.10.18
秋の草花-フジバカマ
10月も半分が過ぎようとしています。
週末は雨が多く寒い日が続きます。
北海道では街中で雪が降ったり、東京では桜が咲いたりと日本の天気はどうなっていくのでしょう。
この天気のためか例年より早めにインフルエンザが流行の兆しを見せています。
予防接種やうがい手洗いなど対策をしっかりするようにしましょう。
秋になると白いふわっとした花が庭のあちこちで咲き始めました。
フジバカマです。
秋の七草の一つで白っぽい小さなかわいらしい花がたくさん集まって咲いています。
例年は白さが強かったのですが、今年は少し桃色が強くピンクがかった色になっています。
(フラッシュが強すぎてうまく撮れませんでした・・・暗いところではスマホの撮影は難しいですね。)
秋の七草は春の七草に比べるとメジャーではないかもしれませんが、ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウの七つです。
万葉集にある山上憶良の歌からとられており、
「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七草の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」
の歌からとられています。
今まで朝貌は朝顔と思っていたのですが実は諸説あり、朝顔、昼顔、ムクゲ、桔梗といわれているようです。
なかでも桔梗が定説のようです。
そんな昔から秋の草として親しまれてきた藤袴ですが、花の色が藤に似て(花弁は白ですがつぼみが藤色)、形が袴に似ていることからこの名前になったようです。
乾燥すると桜餅のような香りがするようです。
しかし、以前はどこでも見られていたフジバカマも護岸工事などの影響で環境省のレッドリストに載っており、準絶滅危惧種に指定されています。
そう思いながら秋風の中ゆれるすがたを見ていると、はかなさを感じてしまいますね。
2023.09.30
中秋の名月
今日で9月も終わりです。明日からは10月になります。
暑かったり寒かったりで季節がわかりにくいですね。
10月からは山形市でもコロナウイルスのワクチン接種が始まります。
今回はファイザー社のXBB型対応の1価ワクチンになります。
また、同時にインフルエンザのワクチン接種も可能になります。(という印ではインフルエンザは10月23日からです。)
副反応などのリスクはあり当院では同時接種は行っておりませんのでご注意ください。
さて昨日9月29日は中秋の名月でした。
しかも今年はちょうど満月と重なる年です。次回の満月の中秋の名月はは2030年と言うことで7年後になります。
前日まで雨が降っており、今年は見れないだろうと思っていましたが、当日は見事に晴れて煌々と満月が照っていました。
今日は雨が降っていたので本当に十五夜の日だけ晴れたことになります。
誰かが満月を皆が見れるようにその日だけ晴れにしてくれたようにも思えます。
中秋の名月は明治5年まで使用されていた太陽太陰暦の8月15日に見える月のことを指します。
平安時代に中国から日本に伝わった風習ですが、日本でも十五夜として親しまれる風習となっています。
今年はきれいな満月でしたが、必ずしも満月を指すわけではありません。とはいえ、多少の差なのでぱっと見た感じは区別がつかないですね。
十五夜の次は十三夜があります。
今年は10月27日です。この日もぜひ晴れて欲しいものです。
2023.09.27
秋の草花-ススキ
9月も終わりに近づき、朝晩の冷え込みが急に強くなってきました。
しかし、日が照っている間はまだまだ暑く、ニュースでも東京はまた夏日に戻るといっていました。
寒暖差が激しく体にはきびしい状態はしばらく続くようですね。
草花も急に秋支度を始めています。
最初に目につくのは、秋の草花の代表格ともいえる「ススキ」です。
イネ科の植物で、茅とも呼ばれています。
茅葺きの屋根でお馴染みの茅ですね。
秋の七草の一つとして昔から日本全国に生えています。
花が咲いた後に白い綿毛をはやした種がつき、動物の尾っぽの様になることから尾花とも呼ばれています。
夕日に照らされて金色に輝くススキの野原は感動ものです。
今までで一番印象深かったのは霧ヶ峰のススキ野原ですね。一面金色の景色でした。
キツネがひょっこり出てきそうで、見る度に泣きそうになってしまいます。
ちなみに私はイネ科のアレルギーも持っているので花が咲いている時期に行ってしまうと別の意味で涙が止まらなくなります・・・
秋の花粉症はイネ科の植物で誘発されることも多いですのでつらい人にはつらいと思います。
当院のススキはなかなか増えず何年たってもお蔵の脇に数本が生えるのみです。
一面のススキに憧れる身としては寂しいのですが、花粉症のことを考えるとちょうど良いのかも、と思うようにしています。
2023.09.05
夏の花-キツネノカミソリ
9月に入りました。
日中はまだ焼けるような暑さが続きますが、夜の風は少し涼しくなりましたね。
蝉の声もぱったりと聞こえなくなり、コオロギの鳴き声が響くようになりました。
夏の終わりなるとシュッとのびて咲く花があります。
今回はキツネノカミソリです。
昨年5年ぶりに咲いたとのですが、今年も咲いてくれました。
オレンジ色の花と言いますが、当院のはものピンクに近い色ですね。
ユリのように見えますが、ヒガンバナ科でもあり、茎と花があるだけで葉の姿が見当たりません。
ヒガンバナと同じように早春から初夏にかけ葉を出し、夏になると葉が枯れます。
8月の中頃に花茎をのばし、オレンジ色の花を咲かせます。ヒガンバナの少し前に咲くのですね。
ニョッと地面からはえているのを見ると、違和感を感じて驚いてしまいます。
名前の由来は、「カミソリ」は葉っぱが細長くてカミソリに似ているからと言われています。
「キツネ」は狐火から来ていると言われています。昔は正体がわからない火はキツネが吐いている狐火とされていました。
森の暗がりで葉っぱもなく何もないところに現れる花は、さぞかしキツネが吐いている火に見えたのでしょう。
火を表す妖怪は様々いますが、キツネがより一般的だったり、お稲荷様の神社に生えていたりしたところから、キツネが選ばれたのでしょうね。
四国では狸にいじめられてなければ良いのですが。
2023.08.28
夏の花-アキノキリンソウ
ニュースなどではあまり取り上げられませんが、体感としてはコロナの感染者数がどんどん増えています。
発熱外来も毎日予約で埋まっており、8割方コロナ陽性となります。
話を聞くとどこで感染したかわからない、という人が多いので気をつけてください。
そして、この影響で咳止めの数が足りなくなっているようです。
予防が一番ですので手洗いうがいをしっかりしましょう。
さて、今年は早めに黄色い花が咲きました。
しっかり先端までで咲いてからと思っていましたが、今年は部分的に咲くだけで全体がうまく咲きませんでした。
アキノキリンソウです。
漢字では「秋の麒麟草」と書き8-11月に黄色い花をつけます。
格好良い名前ですが、そもそもはキリンソウという植物がもともとあり、これに花が似ており秋に咲くのでこの名前になりました。
元のキリンソウはこれの少し前の5-8月に咲くようです。
花は似ているのですがキリンソウはベンケイソウ科、アキノキリンソウはキク科の植物なので種としては異なるもののようです。
キリンソウの名前は花の形から「黄輪草」とされたという説や、麒麟のたてがみや角に似ているからという説があるようです。
「キリンソウ」は花が丸い形に咲きますが、「アキノキリンソウ」は写真でもわかるように細長い形になりますので風にたなびくと生き物の尻尾の様に見えるかもしれません。
花言葉は麒麟の影響か「強い心」、「安心」といったものになるようです。
薬としても用いられ、利尿、膀胱炎、風邪の咽頭痛、頭痛などに効果があるとされています。
これからどんどん寒くなっていきますので、からだに気をつけてください。
2023.08.26
夏の花-ムクゲ
今年もこの暑い中に花も元気に咲いています。
暑すぎるためか少し勢いがなかったですが、ムクゲが咲きました。
毎年、白い花が木を覆うばかりに咲くのですが今年は、そこまでの数は咲きませんでした。
アオイ科フヨウ属の植物です。ハイビスカスの仲間なので花もよく似ています。
なんとなく南国っぽい雰囲気があります。
平安時代に日本に来て他植物で、庭木などとして昔から親しまれてきました。
秋の季語として俳句にも度々詠まれることからも、昔から親しまれてきた花であることがわかります。
7月-10月頃まで花を咲かせ続けています。
ずっと咲いている印象を持ちますが、実は一日花なので、一つの花は数日でしぼんでしまいます。
ところが次々に別の花が咲いているのでずっと咲いているような印象を受けるのですね。
そして花は食べられるようです。生でも、天ぷらでもいけるようで驚きですね。
なんとなく香りや蜜があっておいしそうなイメージがでてきます。
水虫などの薬にも使われており非常に生活の役に立つ植物だったんですね。
2023.07.18
夏の花-オオギバボウシ
早くも7月も後半に入ってしまいました。今年は雨がひどい地域と暑さがひどい地域と2分されています。
この週末は東北で線状降水帯が出現とのことで覚悟していました。
実際には秋田はものすごい雨で市街地が水に浸っていましたが、一方で山形は良い天気でかなり暑い日々でした。
秋田の被害は尋常ではなさそうで驚きました。
さて、今回の花は「オオバギボウシ」です。
あまり聞き慣れない名前ですが、「うるい」といえば聞き覚えもあるのではないでしょうか。
オオギバボウシの若葉をうるいと呼び、山菜料理としてもよく顔をだします。
酢味噌で食べることが多いイメージでしたが、天ぷらなどにしてもおいしく、いろいろな料理になるようです。
リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草です。
蕾が欄干の擬宝珠に似ているので大葉擬宝珠というようです。
北海道から九州までと広く分布していますので、あちこちの庭や街路樹の根元などで見かけます。
銀山温泉に行ったときに川沿いに沢山生えていてきれいに思ったことを思い出します。
大きめの葉の中央に50-100cmのまっすぐな茎がのび、その先に薄紫のきれいな花を何個も咲かせます。
去年はなぜか横に伸びましたが、今年は縦に伸びてくれました。
伽羅の根元に大きな水芭蕉のような葉の中心に花がのびています。
医院の入り口からもぎりぎり見えるのではないでしょうか。
風が強かったからでしょうか?
2023.05.25
春の花-タンポポ
さて今回はタンポポです。
大分綿毛になってしまいましたが・・・
タンポポといえば春というイメージですが、最近は一年中見かけるかと思います。
なぜこうなったのか、それはタンポポの種類によります。
世に出ているタンポポは大きく分けると「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」の2種類になります。
違いはいろいろあり、まとめると
繁殖方法:ニホンタンポポ;高受粉なので昆虫などがいないと種を作れない。
セイヨウタンポポ;受粉せずに繁殖できる。
開花時期:ニホンタンポポ;春のみ
セイヨウタンポポ;一年中
種子:ニホンタンポポ;数が少なく、重いので飛びにくい。
セイヨウタンポポ;数が多く、軽いので遠くまで飛びやすい。
という感じです。
見分け方は葉の形も違うのですが、一番わかりやすいのは花の根元にある総包片の形です。
総包片が反り返っていないのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポです。
一年中咲いているのはセイヨウタンポポなのです。
セイヨウタンポポの方が繁殖力が強いのであちこちで見かけるようになったのです。
比較すると一見しただけでニホンタンポポの方が増えにくそうに見えますね。
実際にニホンタンポポの数は少なくなっているようです。
当院のニホンタンポポは去年よりさらに少なくなっておりなかなか見つからなくなっています。
大事にしていかないといけませんね。
2023.05.24
春の花-ヒメシャガ
昨日はシャガをご紹介しましたが、さらに小さいヒメシャガも咲きました。
シャガをそのまま小さくした花です。
シャガと比べると花の大きさも背丈も格段に小さいです。
これは紫と言うよりは白が強いです。
昨年までは一輪しか咲きませんでしたが、今年は地下茎が伸びたのか花の数が増えました。
以前患者さんからいただいた花ですが、毎年花を咲かせてくれて、見ると優しい気持ちにさせてくれます。
2023.05.23
春の花-シャガ
来週から、コロナワクチンの接種がはじまります。
接種券が届いていない方もいるためか現時点では予約はあまり埋まっておりません。
世間ではコロナもそうですが、インフルエンザもはやっており、学級閉鎖になっているところもあるようです。
6月になろうとしているのにインフルエンザがはやっているのは違和感がありますね。
学校の大会などもある時期でもあり気をつけてください。
この時期になると紫色の花が咲いてきます。
白に近い薄紫に黄色と紫の斑点が鮮やかな、シャガです。
なんとなくわかるかもしれませんが、アヤメの仲間です。4-5月頃にまとまって咲いているのをみかけます。
中種子を作らない植物で地下茎を使って増えていきます。
このため密集してあちこちに花を咲かせます。
花はアヤメに似ていますが、もっと小さく白い花弁に紫と黄色の斑点が鮮やかに映えます。
ハナカマキリに似ているとてもかわいい花です。
漢字では「射干」と書き、別名「胡蝶花」と呼ばれます。
しかし「射干」は本来「ヒオウギ」を指していたようです。
なぜ「射干」が「シャガ」になったのでしょうか。
不思議ですね。
2023.05.22
春の花-ツツジ
コロナワクチンの接種予約が始まりました。
今回は直前で配布数量が足りなくなったり、後半はB.A.1対応のワクチンになったりと直前で2転3転しました。
接種券もまだ届いていない方も多いと思われ、今回は準備不足の感が否めない印象を受けます。
今回は「ツツジ」です。
毎年5月には満開となり、丸い低木が白やピンクの花で覆われ花の鞠のように見えます。
満開のツツジに囲まれると花の雲の中を歩いているように思えます。
さてツツジはツツジ属の植物で非常に多くの種類があります。
4-6月に花をつけ、アジアに広く分布し、ネパールでは国花になっています。
日本でも昔から親しまれており、様々な名所の公園にはもちろん家庭の庭にもよく見られます。
山形では寒河江のツツジ園が有名ですね。約43000株、11種類のツツジが植栽されており、東北最大規模のツツジ園のようです。
夜間ライトアップもされているようで見応えがありそうですね。
他にも長井市の白ツツジ公園もあります。こちらも3000株の白いツツジが植えられています。
樹齢750年といわれる七兵衛つつじが有名です。
漢字では「躑躅」と書きます。難しい字であまり見かけませんが、これは見る人が足を止めるほど美しいという意味のようです。
花には斑点があることが多く、蜜標といい、昆虫に蜜腺の場所を教え、花粉を運んでもらいやすくする役割があります。
あちこちの公園に行ってたくさんのツツジのなかをのんびりと散歩したいですね。
2023.05.10
春の草花-ボタン
3日間続いた植木市も今日で最終日ですね。
昨日行ってみましたがすさまじい人出の多さで驚きました。
久しぶりに出店がたくさん並んでいる景色を見た気がします。
薬師祭植木市として、日本三大植木市の一つとされており、山形市では大規模の祭りの一つです。
最上義光が始めたとされており、歴史があるお祭りですね。
当院の庭では牡丹が咲き始めました。
植木市で買った牡丹であり、これが咲くと植木市の時期が来たと思います
様々な色がありますが、大きな花びらを幾重にも詰め込んだ、絢爛豪華な花です。
昨年は白でしたが、今年の写真は赤紫の艶やかなものです。
中国が原産で日本には8世紀頃からの記録が認められ、枕草子に記載されているのが最初とのことです。
昔から人々に好かれる花だったのか、牡丹灯籠や八犬伝など様々な物語にもモチーフとして使われています。
南総里見八犬伝では犬士の証として扱われており、ツバキと同様何かしら霊的なものを感じる花ですね。
2023.05.07
春の草花-アケビ
今日でGWも終わりですね。
後半は残念ながら雨続きの天気でした。
能登半島付近では地震があり、雨で被害が拡大しないことを祈るばかりです。
今回はアケビです。
実が有名で花の印象は薄いのですが、濃い紫色でぱっと見だと黒く見えます。
あまり見ない色ですし、形も独特の形をしています。
アケビ科の植物で、北海道を除く全国に生息する植物で、山では周りの木に絡みついて大きくなっていきます。
雌雄同株ですが雄花と雌花がに分かれています。
雄花には6本のおしべが、雌花には3-9本の雌しべがあり、昆虫を介して受粉するようです。
しかし、蜜を持たないので、どのように昆虫を呼び寄せているかはよくわかっていないようです。
薄紫色の実がなり、熟すと果皮が紫色になり、中央が裂けて内部の果肉が見えるようになります。
山形では実だけではなく皮も食べるとTVなどで紹介されたりしてます。
少し苦みがあるので子供は苦手かもしれませんが、慣れるとおいしいですね。
種子にはスミレのときにも出てきたエライソオームがついており甘くて鳥や動物に運ばれて繁殖していくようです。
漢方では薬としても用いられ、実も皮も食べれて栄養もある、蔓でかごなどを作ったりと非常に生活に役立ってくれている植物ですね。
2023.05.06
春の草花-スミレ
昨日はこどもの日でした。
当院の前の通りでは働く車が大集合していました。
天気も良く久々のイベントということで賑わっていたようです。
今回はスミレです。庭の西側に生えている樫の木の根本に咲いています。
3-5月頃に紫色の小さな紫色の花を咲かせる春の代表的な花の一つです。
春の季語としても扱われ、日本人に親しまれてきました。
語源は大工さんの使う「墨入れ」に形が似ているからということですが、墨の黒い色からは想像できないきれいな色ですね。
スミレは沢山の種類(150種類以上と言われているようです。)があって正式に同定するのは難しいですね。
当院に咲いているものは「マルバスミレ」ではないかと思われます。
日本では本州、四国、九州に分布し、北限が青森、南限が屋久島まで存在するようです。
北海道には咲かないんですね。知りませんでした。
スミレの花は砂糖漬けにしたり、葉を天ぷらにしたりするようですが、根には毒を含む種も有るようで注意が必要です。
この後、種子がなりますが、種にはエライオソームと呼ばれる蟻などが好む成分が付着しており、これにより蟻などの生物に遠くまで運んでもらって増えていくようです。
生きていく工夫が独特で面白いですね。
2023.05.04
春の草花-ドウダンツツジ
GWも半ばが過ぎました。
各地は観光客でごった返しているようですね。
5月になると白い花が咲きます。
ドウダンツツジです。
今年は少し花の数が少ないきがします。
名前からもわかるようにツツジの仲間で4月から5月にかけて咲きます。
秋には紅葉して真っ赤な葉になります。
公園にもよく植えてあるのでよく見かける植物です。
花言葉は「節制」、「上品」といった言葉で白いきれいな花ですが厳しい環境にも耐えられるという意味が込められています。
アセビと花はよく似ていますがこちらは毒がなく無毒な植物です。
「ドウダン」は花が枝分かれした様子が昔の夜間の明かりに使われた灯台に似ているところから「トウダイ」から転じてつけられたようです。
灯台は普段私たちが思いつく海にたっている灯台ではなく、3本の棒を結わえてねじり、その上に油の入った皿を置いたものです。
時代劇では部屋の明かりとしてよく見かけますね。
このため漢字では「灯台躑躅」と書きます。
ほかにも「満天星」(まんてんせい)とも書かれます。
暗がりで見ると天に白い星がちらばっているようにみえてきれいですね。
2023.05.01
春の草花-オダマキ
今日から5月です。
日中は暑かったですが、夕方からは風が吹いてきて寒くなりましたね。
このような寒暖差が激しいときは調子を崩しがちですので気をつけてください。
今回はミヤマオダマキです。
通常のオダマキより小型のオダマキです。
昨年よりも大分早く花をつけました。やはり今年の気温が高い性なのでしょうか。
桜前線も例年より一月ほど早く上昇しているようです。温暖化と考えると少し怖いですね。
オダマキはキンポウゲ科の植物で中部地方から北海道にかけて生息する高山植物です。
10cmくらいの高さでうつむき加減に花をつけます。
花はだんだんと起き上がってきて最終的に上向きになって実をつけるようです。
毎日表情が変わるので違う花を見ているようで飽きないですね。
花弁の形も特徴的で、基部から萼の間を抜けて距が伸びています。
名前の由来は「苧環(オダマキ)」という麻糸を巻く道具が花の形と似ていることからついたようです。
なるほど、上に飛び出た距の部分が糸を巻き取る棒の部分にそっくりです。(写真には写ってないですが・・・)
昔の人の名前の付け方には本当に感心させられます。
これは以前、患者さんからいただいたものです。今年も見事な花を咲かせてくれました。
ありがとうございます。
2023.04.30
春の草花-シャクナゲ
4月ももう終わりです。
GWに入ってあちこちに旅行に行く人も多いのではないでしょうか。
4月最後の今日は風が強く肌寒い日でした。
昨年の4月30日は雪が降りましたが、そこまでは寒くならなかったですね。
今回はシャクナゲです。
ツツジ科の植物で、ツツジに似た大きな花を咲かせます。
4-5月に咲く花で、登山をしていると岩場の間から顔を出しているのをよく見かけます。
高いところで急にこんな大きな花に出会うと、ドキッとしますね。
元々は高山植物で危険なところにきれいに咲くため「高嶺の花」の語源となっています。
同じ理由で花言葉も「危険」、「警戒」「威厳」、「荘厳」などと言ったものになっています。
漢字では「石楠花」と書きます。呉音読みの「シャクナンゲ」が転じたものです。
中国から輸入されてきたとき、漢方で使われる「石花」と間違えられたためこの漢字となったようです。
間違いから来ているとはいえ、岩の間から生えている姿を見るととても似合っている字ですよね。
2023.04.18
春の花-ヤマツバキ
4月も後半に入ろうとしていますが、まだ朝や夜は肌寒い日が続きます。
今回は「山椿」です。
ヒメツバキのピンク色も良いですが、ツバキといったら紅ですね。
2-4月に開花して冬のイメージもありますが春の季語になっています。
花もきれいですが、種からは油をとったりと生活にも必要な植物です。
しかし、花びらが散るのではなく、首元から花が落ちるため死を連想させるとして縁起が悪いとされることもあります。
このためかどうかは不明ですが古い椿には霊が宿るとされています。
江戸時代の鳥山石燕の今昔画図続百鬼にも古椿の霊としてあげられるくらいメジャーな霊だったようです。
石燕の絵では庭先に大きな花をつけた椿が書いてあります。
あちこちに椿に関する怪談があるようですが、実は山形にも椿の怪談があるようです。
旅人を蜂に変えてしまい、自らの花におびき寄せて食べてしまうという恐ろしい話です。
黒緑の葉に囲まれた中に紅い花がぽつんと咲いているのを見ると妖しげな雰囲気がして、昔の人が化けると考えたのも納得できる気がします。
ただこの話、場所がわかりません。「山形の会談」という本が発売されたのでよんでみましたが残念ながらのっていませんでした。
山形の化け椿もまだどこかで咲いているのでしょうか。
そして当院の椿もいつか化けるのでしょうか。想像が膨らみます。
2023.04.17
春の花-スイセン
暖かくなったと思いましたが、風が強く冷える日が続いています。
さて、今回はスイセンです。
せっかく黄色い花を咲かせたのですが、風で倒れてしまっていました。
少しかわいそうです。
ヒガンバナ科の花ですが、ヒガンバナとは大きく印象が異なります。
6枚の花弁に見える部分は、上3枚が花弁で下3枚は萼になります。
雄しべと雌しべを囲む筒状の部分は副花冠と呼ばれています。
英語名はNurcissus(ナルキッソス、ナルシス)とよびます。
ギリシャ神話の美少年の名前です。
水に映った自分の姿に恋をして花に変わってしまう、という話で、この花がスイセンとされているようです。
よく見る花ですが、毒草で食べると30分以内に嘔吐、下痢、頭痛がおきて、ひどくなると意識消失も起こってきます。
この時期になるとスイセンの中毒のニュースがでてきます。
花が咲いていればわかりやすいのですが、葉っぱだけだとニラに似ているので、間違われて食べてしまうようです。
匂い(スイセンは匂いなし)や、球根の有無(スイセンは球根あり、ニラは球根なし)で見分けられます。
採取するときははさみで切らずに根っこから引っこ抜くとわかりやすいようです。
2023.04.09
春の草花-アセビ
今日は朝起きたら山が白くなっていました。
暖かくなってきたと思っていたら、いきなりの雪で驚きました。
確かに天気予報では日曜に雪、といっていましたがまさかと思っていました。
こんな時期に雪とは、と思っていましたが昨年のブログを見ると、昨年は4月30日に雪が降っていたようです。
まだ油断はできなそうですね。
今回は「アセビ」です。
アセビはツツジ科の植物です。
小さな白い袋状の花がたくさん集まってます。最初ドウタンに似ていると思いましたが同じツツジ科の仲間だったとのことで納得です。
ドウタンよりも茎が短く、花が密集して賑やかな感じですね。
別名を「馬酔木」ともいい、馬が葉を食べると毒にあたって酔っているようにふらふらするということが由来になっているようです。
実際に葉などには「アセボトキシン」という毒が含まれており、当然人間にも有害で、下痢、腹痛、呼吸麻痺などを引き起こします。
逆にこれを利用して殺虫剤にしていたようで、昔の人の知恵はすごいですね。
人だけでなく、昆虫にもこの毒を利用するものがいます。
ヒョウモンエダシャクと言う蛾の仲間で幼虫の時期にアセビの葉を食べて体内に毒を蓄積させるようです。
アセビは英語名で「Japanese andromeda」ともいわれます。
ギリシャ神話のアンドロメダにならってか花言葉は「犠牲」、「献身」となっています。
ところで、この名前はandromeda(ヒメシャクナゲ)に似ていることが由来のようです。
ではこのヒメシャクナゲの花言葉はというと、「警戒」「危険」です。
なぜ、こうも違ってしまったのでしょうか。
2023.04.04
春の草花-ウメ
新年度が始まりました。
転勤などで環境が変わってまだ慣れない人も多いのではないでしょうか。
寒暖差もまだ激しく体調も崩しやすいですので気をつけてお過ごしください。
とはいえ日中はかなり暖かくなり、当院の梅も満開になりました。
当院には白梅が2本、紅梅が1本あり、写真は3本あるうちの一番若い紅梅です。
白梅の2本はかなりの老木です。
青空に咲く景色もきれいですが、夕闇の中に白く浮かび上がる姿もきれいですね。
この紅梅は昔から有った梅を接ぎ木したものですが、最初はなかなか育たなかったようです。
何回かの試行錯誤の後、やっと花を咲かせるようになってくれましたが、その途端に元の梅は枯れてしまったとのことです。
不思議なものですね。
当院も、先日からオンライン資格確認を導入しました。
今後も電子カルテの導入など進めており、環境が変わっていきそうです。
新年度も頑張っていきましょう。
2023.03.15
春の草花-フキノトウ
昨日東京で桜の開花宣言がでましたね。
個人的な話ですが、桜が咲くと目から涙が止まらなくなってきます。
そう、花粉症です。
大学生の時に発症して以来、この時期になると目と鼻をとって洗いたくなるほどに毎年つらいです。
アレルギーの薬も様々出てきていますので、色々試すのは良いと思います。
さて今回は春の味覚でもあるフキノトウです。
蕗は昔からよく食べられており、子供の頃もよく食べました。
アクがすごく、小学校の頃にスジを取っていたら手が真っ黒になったのを覚えています。
地下茎から花茎を伸ばしますが、雌雄異花なので雄花と雌花があります。
雄花は20cmくらいで花が咲き終わると枯れてしまいますが、雌花は40-70cmくらいまでのびて綿毛を飛ばすようです。
これはどちらなのでしょうね。
2023.03.13
春の草花-フクジュソウ
今日は雨でしたが、日に日に暖かくなってきています。
とはいえ、日陰や夜の風はまだ冷たいですので気をつけてください。
本日からマスクも自己判断で脱着が可能となりましたが、医療機関には病気の方、免疫を抑える治療をしている方等、様々な方がいらっしゃいますので受診の際はマスクをしていただければ幸いです。
先日蕾だった福寿草も花が開きました。
毎年一番に花を咲かせてくれます。
福寿草を見かけると春が来たと感じます。
キンポウゲ科の植物で別名「元日草」といいます。
黄色の花はに日中は開いていますが、曇天や夜間は閉じています。
日中に開いているときは中央に光を集め保温力を高め受粉に利用するようです。
そして春が終わると地上に出ている部分は枯れて地中で休眠し翌春に備えます。
関東は桜も咲き出したようで、これから暖かくなっていくのが楽しみですね。
2023.03.07
春の足音
3月になり、桃の節句も終わりました。
この2,3日は日差しも暖かくなってきて、めっぽう春っぽくなってきました。
振り返ってみれば今年の冬は気温こそ低かったものの雪が積もった回数は少なかったですね。
ありがたいことです。
今年も春の訪れを示す花が咲いてきました。
まだ蕾ですが福寿草がもう少しで咲きそうです。
いつもは雪と一緒に見ている覚えがありますが今年は雪は全く見当たらないですね。
早く花が咲いてほしいものです。
2022.11.24
秋の草花-ノコンギク
昨日は勤労感謝の日でした。
残念ながら天気は雨でした。昨年も雨でしたのでこの時期は雨に見舞われやすいのかもしれません。
紅葉した葉もあっという間に散ってしまいました。
勤労感謝の日はもともとは「新嘗祭」というもので、その年に採れた作物を神様に捧げ感謝する日だったようです。
昔の人は様々なものに感謝して生活していたようです。
私もそのような気持ちを忘れないようにしたいですね。
さて、全国的にコロナ感染症が増えてきています。
行動制限をかけないような方針のようですが、一方でワクチン接種に関しては推進するために色々な動きがありました。
大きなものとしてはオミクロン株のワクチンを普及させるために4回目終了した方は3ヶ月あければ5回目のワクチン(オミクロン株対応)を打てるようになりました。
今皆さんの手元にも接種券の案内が届いていると思います。
各クリニックで行う個別接種は1月までという話もありましたので、個別接種を希望される方は急いだ方が良いかもしれません。
さて、今回は「ノコンギク」です。
キク科の花で、8-11月くらいに咲きます。
これぞ菊、という感じの外見です。地下茎があるので群落を作りやすく、まとまって咲いていることが多いです。
様々な色があるようですが、当院のものは鮮やかな紫色で、小さな可愛い花が風に揺れているのが目に入ります。
花言葉には「長寿と幸福」とあり、派手ではないですがみてると小さな幸福を感じられる感じがします。
この花がさくと秋も終わりという感じがします。
2022.11.13
秋の草花-ホトトギス
早くも11月も半ばを過ぎようとしています。
かなり冷えるようになりました。
寒さのせいかコロナウイルスの感染者も増えてきました。
11月7日からB.A.4,5対応のワクチンとなり、接種の間隔も3ヶ月に短縮されました。
クリニックの個別接種も1月までとの連絡も来ました。
以後は集団接種となるようですので、個別接種を希望される方は急いだ方が良いようです。
この時期になると庭の西側に紫色の変わった形の花が毎年咲きます。
今年も紫色のはなが群れをなして咲いています。
名をホトトギスといいます。
ユリ科の花で、花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ているためこの名前になったようです。
ホトトギスの口に似ているとかではないのですね。
葉に油を垂らした染みの様な斑点があることがあり「油点草」という別名もあるようです。
調べてみると思っている以上に種類がたくさんあり驚きました。色も黄色のものもあるようです。
内花被片3枚、外花被片3枚の6枚の花弁の中に放射状に分かれる花柱が立ち非常に星のような特徴的な形をしています。
秋の草として俳句やお茶の席などに用いられます。
道ばたではあまり見かけない花ですが形がかなり印象的ですので一度見ると忘れないかと思います。
皆さんも探してみてください。
2022.10.11
秋の草花-ギンモクセイ
秋も深まってきました。
あちこちの庭先からもキンモクセイのよい匂いが漂って来るようになりました。
今回はキンモクセイに似ているヒイラギモクセイです。
庭の西側、お蔵の前で白い小さな花を咲かせています。
今年はキンモクセイよりも早くこちらの方が開花しました。
ヒイラギとギンモクセイの雑種と考えられていて、両者の特徴を備えています。
9-10月頃に開花し白いギンモクセイのような花を咲かせています。
残念ながら香りはキンモクセイほどではないですが、同じようなよい香りです。
葉はヒイラギ似てギザギザしており、ギンモクセイとの違いは一目瞭然です。
ただし本物のヒイラギほどはとげとげしておらず、光沢もありません。
ぱっと見はわかりにくいですが、よく見ると区別できるかと思います。
大分冷え込むようになってきましたので風邪など引かぬよう気をつけてお過ごしください。
2022.10.09
秋の草花-コムラサキ
10月に入り急激に涼しくなってきました。
インフルエンザワクチンの予約は埋まっていますが、コロナワクチンの予約はほぼ埋まらないですね。
まずインフルエンザからという人が多いのかもしれません。
同時に接種可能とはいえ、フェイザー社のオミクロン対応のワクチンは副反応の率が上がっているようですし、別日にしたいと考えるの人は多いのかもしれません。
それに、同時接種を行って、もし重篤な副反応が起きた場合はどちらが原因なのかわからなくなってしまうのも問題になるかもしれません。
さて、当院の庭の東側に紫色の実がなりました。
公園などでもよく見かける植物、「ムラサキシキブ」です。
ムラサキシキブといえばまず思い浮かぶのが源氏物語の著者の香子さんこと紫式部ですね。
実際にムラサキシキブの語源もその江戸時代の植木屋さんが紫式部になぞらえてつけたという説があります。
ほかに紫の実が重なり合うところから「紫敷き実(むらさきしきみ)」がなまったものとされる説もあるようです。
様々な種類があるようですが、これは実の小さな「コムラサキ」と思われます。
シソ目クマツヅラ科ムラサキシキブ属の植物で日本全国に分布していおり、観賞用としてあちこちに植えられています。
花が咲いた後、最初は白-緑色の実がなり、次第に紫色に染まっていきます。
3mmくらいの紫色の実が集まり葡萄のようにみえます。
あちこちで見かける印象ですが、実はあちこちの県でレッドリストにのっているようです、全く信じられませんが・・・
2022.10.08
十三夜
本日10月8日は十三夜でした。
あまり聞かない言葉ですが、旧暦の9月13日の夜のことで十五夜と並ぶ名月とされていています。
十五夜が中国で始まった風習なのに対し、十三夜は日本で生まれた風習です。
諸説ありますが平安時代の醍醐天皇が始めたという説が有力です。
満月から少し欠けた月を愛でるのは日本独自の風習で、十五夜とセットで楽しむものとされ、一方しか行わないのは「片見月」といわれ縁起が悪いものとされています。
豆や栗が収穫できる季節であり、別名「豆名月」や「栗名月」ともよばれます。
今年は十五夜に続き十三夜もきれいな月が見えました。
確かに十五夜に負けず劣らずの月で、昔から愛されていたのも頷けます。
昔の人も収穫が終わった後、この月を見て一年の恵みの感謝の気持ちと、来年への気持ちを改めていたのでしょうか。
今年は月が明るすぎてスマホではなかなかうまくとれませんでした。
少し雲がかかるとハレーションが強く真っ白になってしまいました。
お団子を・・・と思いましたが、今年は買い逃してしまい、目で楽しむだけとなってしまいました。残念です。
2022.09.29
秋の花-シュウメイギク
今年もインフルエンザの予防接種の予約が始まりました。
今回は10月、11月分のコロナワクチンの予約も同時に始まったため、慌ただしくなっています。
10月からコロナワクチンはファイザー社のオミクロン対応の二価ワクチンとなります。
B.A.2対応の二価ワクチンです。B.A,5対応ではないようです。
いずれはB.A.5対応のワクチンに切り替わっていくのでしょう。
心配なのは副反応ですが、ファイザー社のワクチンはだるさ、発熱の出現する頻度が少し増えてしまうようです。
気をつけてください。
さて今回はシュウメイギクです。
この時期になると医院の看板のあたりに白い花を咲かせ、風にゆらゆらと揺れています。
この景色を見ると秋を感じますね。
漢字では「秋明菊」と書くので菊の仲間かと思ってしまいますが、実はキンポウゲ科でアネモネのなかまです。
中国から入ってきた植物で、秋牡丹とも言われていたようです。
花びらは退化してしまい、ガクが花びらのように見えています。
いろいろな色がありますが当院のものは白く鮮やかです。
また、中国では「秋冥菊」と書き、この世のものではない美しさを表しているようです。
美しいだけではなく、プロトアネモニンという毒も持っており、汁液は嘔吐、下痢、皮膚炎などを引き起こすので注意が必要です。
気をつけましょうね。
2022.09.28
秋の草花-ヤブラン
台風14号が過ぎ去った途端に朝晩の冷え込みが強くなりました。
風邪を引く人も増えてきましたの体調にはお気をつけください。
さて今回はヤブランです。
ランの仲間かと思う方が多いかと思いますが、キジカクシ科ヤブラン属の植物で、ランの仲間ではありません。
葉の形がランに似ているのでこの名前になったようですが実はユリの仲間に当たります。。
葉の間からにょきっと花茎がでて、ここに紫色の花を多数咲かせます。
その後黒紫色の種子をつけます。
根は薬として扱われます。医療現場でもよく使われる麦門湯(バクモントウ)の材料になります。
薬局でも売っているのでご存じの方も多いと思いますが、風邪の引き始めによく使われていますね。
これからの季節、風邪を引きやすくなりますのでお気をつけください。
ところで、このヤブラン、学問草とも言われるようなのですが、まだわかりません。
なぜなんでしょうね。
2022.08.28
夏の花-キツネノカミソリ
次第に気温が落ちてきて秋を感じるようになってきました。
いつの間にやら8月ももう終わりですね。
今回はキツネノカミソリです。
5年ぶりに咲いたとのこと、第二診察室の窓からも見ることができます。
オレンジ色の花と言いますが、当院のはピンクに近い色ですね。
ユリのように見えますが、ヒガンバナ科でもあり、茎と花があるだけで葉の姿が見当たりません。
ヒガンバナと同じように早春から初夏にかけ葉を出し、夏になると葉が枯れます。
8月の中頃に花茎をのばし、オレンジ色の花を咲かせます。ヒガンバナの少し前に咲くのですね。
ニョッと地面からはえているのを見ると、違和感を感じて驚いてしまいます。
名前の由来は、葉っぱが細長くてカミソリに似ているからと言われていますが、なぜ狐なのかははっきりしないようです。
どんな逸話あるのか想像が膨らみますね。
2022.08.22
夏の花-アサガオ
本日から9月分のコロナワクチンの接種予約が始まりました。
オミクロン対応のワクチンも10月にはという話もあり、迷われている方も多いとは思いますが、副反応のことなど不明な点も多く、また本当に10月に接種できるのかも不明であり、現時点では重症化を防ぐ意味合いでも現行のワクチンを接種することをおすすめしています。
一昔前に新型インルエンザが流行したとき、従来のワクチンと新型用のワクチンの2本を接種することになったときがありました。
このときもいろいろ接種後に副反応の問題がいろいろありましたし、情報をしっかり集めていかなければと思います。
さて、夏の終わりにこの花が咲きました。
昨年もそうでしたが、うちではさくのが遅いアサガオです。
ヒルガオ科、サツマイモ属の植物で、花の形は確かにサツマイモによく似ています。
日本に広く普及しており、夏にはそこかしこで見かけられ、小学一年生の観察日記の宿題として用いられることが多いですね。
朝になると花が咲き、翌日にはしぼんでしまいます。
奈良時代末期から平安時代にかけて遣唐使が日本に持ち込んだとされ、多種多様な種類があります。
当初は下剤などの薬用の植物として扱われていたようですが、江戸時代に品種改良を重ねて種類が増えたようです。
秋の七草にもアサガオが出てきますが、こちらはこのアサガオではなく桔梗のことを指しているという説が有力なようですね。
花言葉は、蔓が巻き付いていく様子から「愛情」、「結束」などがあります。
様々種類がありますが、今年は濃い藍色に白い縁取りがある、非常に映える花となっています。
こんなきれいな花を一日しか見れないなんてもったいないですよね。
2022.08.21
夏の花-アキノキリンソウ
昼の日差しはまだ強いですが、夜の風は次第に涼しくなってきました。
ちまたではコロナの感染者数がどんどん増えていきますね。
岸田首相も感染したとのこと、お早い回復を祈っています。
さて、今年も黄色い花が咲きました。
アキノキリンソウです。
漢字では「秋の麒麟草」と書き8-11月に黄色い花をつけます。
格好良い名前ですが、そもそもはキリンソウという植物がもともとあり、これに花が似ており秋に咲くのでこの名前になりました。
元のキリンソウはこれの少し前の5-8月に咲くようです。
花は似ているのですがキリンソウはベンケイソウ科、アキノキリンソウはキク科の植物なので種としては異なるもののようです。
キリンソウの名前は花の形から「黄輪草」とされたという説や、麒麟のたてがみや角に似ているからという説があるようです。
「キリンソウ」は花が丸い形に咲きますが、「アキノキリンソウ」は写真でもわかるように細長い形になりますので風にたなびくと生き物の尻尾の様に見えるかもしれません。
花言葉は麒麟の影響か「強い心」、「安心」といったものになるようです。
薬としても用いられ、利尿、膀胱炎、風邪の咽頭痛、頭痛などに効果があるとされています。
これからどんどん寒くなっていきますので、風邪など引かぬよう、気をつけてくださいね。
2022.08.10
夏の花-ムクゲ
お盆休みも近くなってきましたが、暑い日々が続いています。
日中は蝉の声が鳴り響いています。
しかし先日の夜にコオロギの鳴き声が聞こえてきました。
暑い中にも季節は確実に過ぎていきますね。
さて、今年もこの暑い中に元気にムクゲが咲きました。
アオイ科フヨウ属の植物です。ハイビスカスの仲間なので花もよく似ています。
平安時代に日本に来て他植物で、庭木などとして昔から親しまれてきました。
秋の季語として俳句にも度々詠まれることからも、昔から親しまれてきた花であることがわかります。
7月-10月頃まで花を咲かせ続けています。
一日花なので、一つの花は数日でしぼんでしまいます。しかし、次々に別の花が咲いているのでずっと咲いているような印象を受けます。
実は花は食べられるようです。生でも、天ぷらでもいけるようで驚きですね。
水虫などの薬にも使われており非常に生活の役に立つ植物だったんですね。
2022.07.22
夏の花-オオギバボウシ
7月も後半に入りましたが、まだ梅雨のような雨の日が続いています。
湿度、気温ともに高く、過ごしにくい日々が続きます。
コロナの感染者も日々うなぎ登りに増えていきます。
今回待機期間の短縮が発表され、抗原キットの配布といった案も出ているようですが、今後どうなっていくのか注視していかないといけません。
さてそのような中、今回の花は「オオバギボウシ」です。
あまり聞き慣れない名前ですが、「うるい」といえば聞き覚えもあるのではないでしょうか。
オオギバボウシの若葉をうるいと呼び、山菜料理としてもよく顔をだします。
酢味噌で食べることが多いイメージでしたが、天ぷらなどにしてもおいしく、いろいろな料理になるようです。
リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草です。
蕾が欄干の擬宝珠に似ているので大葉擬宝珠というようです。
北海道から九州までと広く分布していますので、あちこちの庭や街路樹の根元などで見かけます。
大きめの葉の中央に50-100cmのまっすぐな茎がのび、その先に薄紫のきれいな花を何個も咲かせます。
いつもはまっすぐ上に伸びるのですが、今年はなぜか横に伸びてしまいました。
風が強かったからでしょうか?
2022.06.30
夏の花-キョウガノコ
六月も終わりになります。
先日梅雨入りしたばかりですが、もう梅雨明けを迎えた地域もあるようで、今年は例年になく梅雨明けの早い年になっているようです。
毎年天候の変化が激しく体がついて行かなくなってきていますね。
今回は「キョウガノコ」です。
バラ科シモツケソウ属の花で、ピンク色の小さな花が集まって咲く初夏の花です。
庭の石灯籠の脇に生えており、第二診察室の窓から見ることができます。
漢字では「京鹿の子」と書きます。
食い意地の張っている私は鹿の子というと和菓子を真っ先に連想してしまいます。
調べてみると名前の由来はどちらも子鹿の背の模様から派生しているようです。
最もキョウガノコの名前はワンクッション置かれていて、京の染め物技法の「鹿の子絞り」から来ています。
鹿の子絞りは丸い点の下絵を中心に布を四つ折りにして、その角を糸でくくることを繰り返して布を染める技法です。すると糸でくくったところは白く四角く、角の先端はかすかに染められて点になります。この形が子鹿の背に現れる白いまだらものように似ていることからこの名前になったようです。
小さい花が集まっている様子が、紅色の鹿の子絞りの模様に似ています。
一方で和菓子の鹿の子も小豆や栗が鹿の模様を連想させるようにして作られたもののようです。
「キョウガノコ」も和菓子の「鹿の子」も元をたどれば鹿の模様に行き着くのです。
これを知ってからそれぞれを見るといずれも鹿の模様にしか見えなくなってしまいます。昔の人の自然のものに例えるネーミングセンスにはうならされますね。
2022.06.21
夏の花-紫蘭
ついに東北も梅雨入りをし、ムシムシと暑い日が続いています。
来月から山形市でもコロナワクチンの4回目の接種が始まります。
当院では8月からの接種を予定しています。
これには理由があります。
7月はモデルナ社のワクチンのみの配布となり、ファイザー社のワクチンが配布されるのは8月以降となるからです。
ファイザー社のワクチンを接種できるようになる8月からの予約とさせてもらいました。
さて、今回は紫蘭です。
「この花の名前は何?」、「シラン」というとある本のなかのやりとりがとても印象深く残っています。
紫蘭はその名の通りラン科の植物で、冬は偽球茎ですごし、5-6月頃に花を咲かせます。
日本や中国が原産です。
当院の紫蘭のように紫の花もありますが、それだけではなく白や青、黄色などいろいろな色があります。
非常に丈夫な植物であちこちに生えているのを見かけますが、野生のものは準絶滅危惧種になっています。
もっとも野生のものかどうかの区別がつかないのですが。
なにか見分け方があれば教えてください。
2022.05.31
春の花-シャガ
5月ももう終わりですね。
寒暖差が激しい日が続きます。体調に気をつけてください。
今回は「シャガ」です。
アヤメ科の植物でアヤメより少し早い4-5月頃に花を咲かせます。
種子を作らない植物で地下茎を使って増えていきます。
このため密集してあちこちに花を咲かせます。
花はアヤメに似ていますが、もっと小さく白い花弁に紫と黄色の斑点が鮮やかに映えます。
ハナカマキリに似ているとてもかわいい花です。
漢字では「射干」と書き、別名「胡蝶花」と呼ばれます。
しかし「射干」は本来「ヒオウギ」を指していたようです。
なぜ「射干」が「シャガ」になったのでしょうか。
興味深いですね。
2022.05.25
春の花-ツツジ
風はまだ涼しいですが日差しは大分強くなってきました。
今回は「ツツジ」です。
ツツジ属の植物で非常に多くの種類があります。
4-6月に花をつけ、アジアに広く分布し、ネパールでは国花になっています。
日本でも昔から親しまれており、様々な名所の公園にはもちろん家庭の庭にもよく見られます。
山形では寒河江のツツジ園が有名ですね。約43000株、11種類のツツジが植栽されており、東北最大規模のツツジ園のようです。
夜間ライトアップもされているようで見応えがありそうですね。
他にも長井市の白ツツジ公園もあります。こちらも3000株の白いツツジが植えられています。
樹齢750年といわれる七兵衛つつじが有名です。
漢字では「躑躅」と書きます。難しい字であまり見かけませんが、これは見る人が足を止めるほど美しいという意味のようです。
花には斑点があることが多く、蜜標といい、昆虫に蜜腺の場所を教え、花粉を運んでもらいやすくする役割があります。
昔は花の蜜をよく吸っていました。
また、たくさんのツツジのなかをのんびりと散歩したいですね。
2022.05.23
春の花-ボタン
5月も下旬に入り、日差しが強くなってきました。
今年は未だ花粉症の影響か目が非常にかゆくて困っています。
新たな植物の花粉症になってしまったのでしょうか。困りました。
さて今回はボタンです。
様々な色がありますが、大きな花びらを幾重にも詰め込んだ、絢爛豪華な花です。
昨年は白でしたが、今年の写真は赤紫の艶やかなものです。
中国が原産で日本には8世紀頃からの記録が認められ、枕草子に記載されているのが最初とのことです。
昔から人々に好かれる花だったのか、様々な物語にも使われています。
個人的にぱっと思い浮かぶのは「牡丹灯籠」です。
歌舞伎や落語にもなっているほどの話ですが、私が知っているのは元々の怪談です。
幽霊のお露に見初められた男が生気を吸い取られて日に日に弱っていく・・・と言う話ですが、お露の持っている灯籠が牡丹の柄の灯籠なんですよね。最後がかなり怖い思いをした記憶があります。
他には滝沢馬琴の南総里見八犬伝にも、モチーフの一つとして扱われていて、八犬士の証として数珠の玉と、牡丹の痣が出てきます。これは牡丹の匂いが獅子の力を抑える霊力があるからとされています。
椿の時も思いましたが、昔の人は、植物に、とりわけ牡丹のような大きな美しい花を咲かせるものには神秘的な力を感じていたのかもしれませんね。
2022.05.21
春の花-ゴウダソウ
日中と朝の気温差が大きい日が多いですね。
寒暖差が大きいと体調が崩れることも多いので気をつけてください。
今回は「ゴウダソウ」です。
あまり聞かない名前と思いますが、実を見るとわかる人も多いかもしれません。
私も去年までは大判草と思っていました。
漢字で「合田草」と書き、明治に日本に種子を持ち込んだ「合田清」さんの名前に由来するようです。
他にギンセンソウ(銀扇草)やギンカソウ(銀貨草)と言った名前があり、いずれも特徴的な実の外観からつけられました。
英語でもルナリアと呼ばれ、これも実が月に似ているからのようです。
やはり、昔から実がみんなの印象に残るようですね。
花はあまり記憶に残らないようですが、実はアブラナ科の植物です。
紫色の花弁が4枚並んで茎の先に浮かび上がっています。
背丈も高く60-90cmほどに育つようです。
花が咲いた後は楕円形の種が入った実ができます。種が落ちた後に隔壁だけが残ります。
この隔壁が銀色や金色にみえてキラキラ光ります。
風になびくとシャラシャラと秋を感じさせるような涼やかな音がなります。
日に照らされると、本当にとてもきれいで、昔の人が銀や月の名前をつけたのはとても納得がいきます。
元々イタリアの植物で、地中海の強い日差しの中に輝いている姿を想像するとたまりませんね。
イタリアでのゴウダソウもいつか見てみたいものです。
2022.05.20
春の花-タンポポ
GWもおわり、五月も後半戦に入りました。
コロナのワクチン接種も一段落ついたようで、6月の個別接種は行わないようになったようです。
さて今回はタンポポです。
大分綿毛になってしまいましたが・・・
タンポポといえば春というイメージですが、最近は一年中見かけるかと思います。
なぜこうなったのか、それはタンポポの種類によります。
世に出ているタンポポは大きく分けると「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」の2種類になります。
違いはいろいろあり、まとめると
繁殖方法:ニホンタンポポ;高受粉なので昆虫などがいないと種を作れない。
セイヨウタンポポ;受粉せずに繁殖できる。
開花時期:ニホンタンポポ;春のみ
セイヨウタンポポ;一年中
種子:ニホンタンポポ;数が少なく、重いので飛びにくい。
セイヨウタンポポ;数が多く、軽いので遠くまで飛びやすい。
という感じです。
一年中咲いているのはセイヨウタンポポなのです。
セイヨウタンポポの方が繁殖力が強いのであちこちで見かけるようになったのです。
比較すると一見しただけでニホンタンポポの方が増えにくそうに見えますね。
実際にニホンタンポポの数は少なくなっているようです。
当院にも探すとニホンタンポポは生えているのですが去年より少なくなったような気がします。
大事にしていかないといけませんね。
見分け方は葉の形も違うのですが、一番わかりやすいのは花の根元にある総包片の形です。
総包片が反り返っていないのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポです。
皆さんもタンポポを見かけたら気にしてみてください。
2022.05.07
春の花-アケビ
今回はアケビです。
アケビ科の植物で、北海道を除く全国に生息する植物で、山では周りの木に絡みついて大きくなっていきます。
花よりも実が有名ですね。
薄紫色の実がなり、熟すと果皮が紫色になり、中央が裂けて内部の果肉が見えるようになります。
山形では実だけではなく皮も食べるとTVなどで紹介されたりしますね。
種子にはスミレのときにも出てきたエライソオームがついており甘くて鳥や動物に運ばれて繁殖していくようです。
一方で花はあまり意識されていないのでしょうか。
雌雄同株ですが雄花と雌花がに分かれています。
花は紫色で雄花には6本のおしべが、雌花には3-9本の雌しべがあり、昆虫を介して受粉するようです。
一方で蜜がなく、どのように昆虫を呼び寄せているかはよくわかっていないようです。
漢方では薬としても用いられ、実も皮も食べれて栄養もある、蔓でかごなどを作ったりと非常に生活に役立ってくれている植物ですね。
2022.05.06
春の花-スミレ
5月のコロナワクチンの予約はなかなか埋まりません。
3回目の接種は希望者に行き渡りつつあると言うことでしょうか。
さて今回はスミレです。
春と言えばすぐ頭に浮かんでくる花の一つですね。
様々な色がありますが、紫色が一番好きです。
この色がスミレ色と言われるくらい日本ではおなじみになっています。
庭の西側に咲くのですが、今年は少しすくなめな感じがします。
うまく種をまけなかったのでしょうか。多年草なので同じ場所には咲くはずなんですが・・・
その繁殖方法が特徴的で、数種類の技を持っています。
一つは砲丸投げのようにさやから種を弾き飛ばす方法です。
飛距離は3mもあるようでかなり遠くまで飛ばせるようです。
もう一つは蟻に運んでもらう方法です。
エライオソームという甘い物質を種につけて蟻に巣まで運んでもらいます。
自然の知恵はすごいですね。
来年はたくさんの花を見たいですね。
2022.05.05
春の花ーミヤマオダマキ
GWも終わりに近づいています。
よい天気が続いて暖かくてお出かけ日和ですね。
今回はミヤマオダマキです。
キンポウゲ科の植物で中部地方から北海道にかけて生息する高山植物です。
10cmくらいの高さでうつむき加減に花をつけます。
花はだんだんと起き上がってきて最終的に上向きになって実をつけるようです。
様々な色がありますがこれは白色です。
花弁の形も特徴的で、基部から萼の間を抜けて距が伸びています。
名前の由来は「苧環(オダマキ)」という麻糸を巻く道具が花の形と似ていることからついたようです。
これは昨年、患者さんからいただいたものです。
最初種から育てようとしたのですがうまく発芽せず、結局苗をいただきました。
昨年は花を咲かせませんでしたが、今年は見事な花を咲かせてくれました。
ありがとうございます。
2022.05.03
春の花-ドウダン
GWも始まりました。今年は各種イベントも再開しているようです。
山形では米沢の上杉祭りが再開されて話題になりましたね。
感染対策をして楽しんでください。
今回はドウダンツツジです。
名前からもわかるようにツツジの仲間で4月から5月にかけて咲きます。
公園にもよく植えてあることが多いですね。
アセビと花はよく似ていますがこちらは毒がなく無毒な植物です。
「ドウダン」は花が枝分かれした様子が昔の夜間の明かりに使われた灯台に似ているところから「トウダイ」から転じてつけられたようです。
灯台は3本の棒を結わえてねじり、その上に油の入った皿を置いたもので、時代劇ではよく見かけるかと思います。
このため漢字では「灯台躑躅」と書きます。
ほかにも「満天星」(まんてんせい)とも書かれます。
暗がりで見ると天に白い星がちらばっているようにみえます。
ロマンティックですね。
2022.04.30
春の花-シャクナゲ
今日は朝起きたら雪が積もっていてびっくりしましたね。
まさかこの時期に雪が降るとは・・・
車のフロントガラスにも雪がつもっていました。
今回はシャクナゲです。
ツツジ科の植物で、ツツジに似た大きな花を咲かせます。
4-5月に咲く花で、登山をしていると岩場によく見かけます。
この花をみながら、あと少し、あと少しと思いながら登っていたのを思い出します。
元々は高山植物で危険なところにきれいに咲くため「高嶺の花」の語源となっています。
同じ理由で花言葉も「危険」、「警戒」「威厳」、「荘厳」などと言ったものになっています。
漢字では「石楠花」と書きます。呉音読みの「シャクナンゲ」が転じたものです。
中国から輸入されてきたとき、漢方で使われる「石花」と間違えられたためこの漢字となったようです。
間違いから来ているとはいえ、岩の間から生えている姿を見るととても似合っている字ですよね。
2022.04.28
春の花-椿
当院の正面を飾るピンク色の椿が今年も咲きました。
ピンク色の幾重にも重なる花弁がかわいらしい感じです。
毎年けなげに咲くこの花を見ると、負けずに頑張ろうと思うようになります。
お隣の仙台市で、新たな変異株が出現したとのことです。
4回目の接種の対象者も発表されました。
今後も様々対応すべきことが出てくるでしょうが、情報を逃さず遅れずに行っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
2022.04.24
春の花-スイセン
明日、4月25日から5月分のコロナワクチンの接種予約が始まります。
クリニックで行う個別接種は、3,4月と異なり5月はファイザー社のワクチンのみとなりますのでお気をつけください。
その分配布される本数はさらに少なくなる(130人分くらい)のですが、4月を振り返るとモデルナ社のワクチンは予約定数に達しない日もありましたから
5月の予約はそのくらいでも大丈夫なのでしょうか。
さて、今回はスイセンです。
庭の西側に黄色い花を咲かせています。
ヒガンバナ科の花ですが、ヒガンバナとは大きく印象が異なりますね。
毒草で食べると30分以内に嘔吐、下痢、頭痛がおきて、ひどくなると意識消失も起こってきます。
つい先日もスイセンの中毒のニュースがありました。
花が咲いていればわかりやすいのですが、葉っぱだけだとニラに似ているので、間違われて食べてしまうようです。
匂い(スイセンは匂いなし)や、球根の有無(スイセンは球根あり、ニラは球根なし)で見分けられますので、採取するときは根っこから引っこ抜くとわかりやすいと思います。
2022.04.21
春の花-紅梅
桜もあっという間に散り始め、葉桜になりつつあります。
当院の梅も満開になり、下の方は緑色の芽が顔を出してきています。
診察室からもよく見えますが紅梅が満開になりました。
当院には白梅2本と紅梅が1本ありますが、紅梅が一番若いです。
この紅梅は昔からあった梅を接ぎ木したものでした。
しかし、なかなかうまく育たず、苦労したようです。
何回目かの試行錯誤の後、やっとうまくいって成長し花を咲かせるようになってくれたのですが、その途端に元の梅は枯れてしまったとのことです。
不思議なこともあるのですね。
神秘的なものを感じてしまいます。
2022.04.20
春の花-アセビ
日々暖かくなっていきますね。
今回は「アセビ」です。
アセビはツツジ科の植物です。
小さな白い袋状の花がたくさん集まってます。最初ドウタンに似ていると思いましたが同じツツジ科の仲間だったとのことで納得です。
ドウタンよりも茎が短く、花が密集して賑やかな感じですね。
別名を「馬酔木」ともいい、馬が葉を食べると毒にあたって酔っているようにふらふらするということが由来になっているようです。
実際に葉などには「アセボトキシン」という毒が含まれており、当然人間にも有害で、下痢、腹痛、呼吸麻痺などを引き起こします。
逆にこれを利用して殺虫剤にしていたようで、昔の人の知恵ですね。
人だけでなく、昆虫にもこの毒を利用するものがいます。
ヒョウモンエダシャクと言う蛾の仲間で幼虫の時期にアセビの葉を食べて体内に毒を蓄積させるようです。
アセビは英語名で「Japanese andromeda」ともいわれます。
ギリシャ神話のアンドロメダにならってか花言葉は「犠牲」、「献身」となっています。
ところで、この名前はandromeda(ヒメシャクナゲ)に似ていることが由来のようです。
ではこのヒメシャクナゲの花言葉はというと、「警戒」「危険」です。
なぜ、こうなったのでしょうね。
2022.04.13
春の花-椿
温かい日が続きます。先日の梅もあっという間に散り始めています。
今回は「山椿」です。
この写真では紅い椿ですが紅白の色のものもあります。
日本原産の植物で、日本全国で見られます。
2-4月に開花して冬のイメージもありますが春の季語になっています。
花もきれいですが、種からは油をとったりと生活にも必要な植物です。
しかし、花びらが散るのではなく、首元から花が落ちるため死を連想させるとして縁起が悪いとされることもあります。
このためかどうかは不明ですが古い椿には霊が宿るとされています。
江戸時代の鳥山石燕の今昔画図続百鬼にも古椿の霊としてあげられるくらいメジャーな霊だったようです。
石燕の絵では庭先に大きな花をつけた椿が書いてあります。
あちこちに椿に関する怪談があるようですが、実は山形にも椿の怪談があるようです。
旅人を蜂に変えてしまい、自らの花におびき寄せて食べてしまうという恐ろしい話です。
黒緑の葉に囲まれた中に紅い花がぽつんと咲いているのを見ると妖しげな雰囲気がして、昔の人が化けると考えたのも納得できる気がします。
山形の化け椿もまだどこかで咲いているのでしょうか。
そして当院の椿もいつか化けるのでしょうか。想像が膨らみます。
2022.03.31
今年度もありがとうございました。
今日で今年度も終わりになります。
今年度を無事過ごせたのも皆様のおかげです。
ありがとうございます。また、来年度も皆様にお役に立てるよう頑張っていきますのでよろしくお願いいたします。
東京では桜が満開のようですが、山形ではまだ桜は咲きませんね。
その代わり梅がちらほら開花してきました。
当院の梅も蕾が大分膨らんできて、今にも咲きそうな雰囲気です。
そんな梅の木の近くに、今年もひょっこりと生えてきました。
蕗の薹です。
小さいですがアキタフキです。
実は蕗の薹、雄花と雌花があるそうです。写真を見てみましたがよく見ないと見分けがつかなそうです。
この子はどちらなのでしょうね。
2022.03.28
春の花 福寿草
先週末にまた雪が降り驚きましたが、その後は一気に暖かくなりました。
残っていた雪もあっという間に溶けてしまいました。
雪が溶けるのを待っていたかのように春の花も一気に咲き始めました。
一番に顔を見せてくれたのは福寿草です。
キンポウゲ科の植物で、別名「元日草」と言います。
毎年春の初めに咲き新春の訪れを教えてくれます。
黄色の花はに日中は開いていますが、曇天や夜間は閉じています。
日中に開いているときは中央に光を集め保温力を高め受粉に利用するようです。
そして春が終わると地上に出ている部分は枯れて地中で休眠し翌春に備えます。
今年の冬は寒さ、雪の量ともに例年以上でしたから、春の訪れはいつもよりうれしいですね。
これからいろいろな花が出てくるのが楽しみです。
2021.12.17
冬の準備
早いもので12月も後半に入り、今年もあと2週間ほどになってしまいました。
天気予報ではこの週末は大雪が降るそうです。
運転など注意しなければいけませんね。
当院の庭も雪に備え、雪囲いを行っていただきました。
伽羅や松などしっかりと支え、倒れないようにしています。
伽羅はかなりの年齢なので倒れないか毎年心配になりますが、雪囲いのおかげでなんとか冬を越しています。
職人さんの技のおかげで、感謝、ですね。
さて世の中は、またオミクロン株の話題で持ちきりになっています。
これに備え、3回目の接種も始まりつつあります。
山形市は今のところ2回目の接種から8ヶ月後をめどに打つ予定ですので、実際に打つのはもう少し先になるのかなと思います。
それまではやはり予防していくしかありません。
ウイルスがどう変わろうとも、うがい、手洗い、マスクが基本になることは間違いありません。
油断せずにこれらを可能な限り心がけていきましょう。
2021.12.14
冬の草花-ヤツデ
昨日は非常に寒く、市内でも雪が降りました。
幸いあまり積もらなかったようで何よりでした。
これからさらに降るようになるのでしょうが雪かきが憂鬱です。
今回は庭先によく植えられている「ヤツデ」です。
当院の倉の前に植えられています。
ウコギ科ヤツデ属の植物です。ウコギといえば上杉鷹山公を連想しますね。
ウコギは米沢では家の垣根によく使われています。
ヤツデといえば別名を「テングノハウチワ」というように天狗が持っている団扇のように大きくわかれて広がる葉が特徴です。
実際に子供の頃はあおいで使っていました。涼しくはなりませんでしたが・・・
ヤツデは「八つ手」とはいうものの、実際には八つに葉先が分かれることはなく、大体七つから九つに分かれていることが多いです。
八つは数ではなく「多い」ということを表しているようです。
冬になっても葉が落ちないことから魔除けや疫病除けに用いられることも多いです。
花はあまり目立ちませんが茎の先に小さな白い球状の蕾をつけます。
触るとペタペタしており花粉がつきやすくなっているようです。
葉をとると切り口からも蜜が出てきてゼリー状に固まったりするので、蜜が多く含まれいる木なのかもしれません。
だから冬でも元気なのかもしれませんね。皆さんも元気に頑張っていきましょう。
2021.11.24
秋の草花-ノコンギク
山々にも雪が見られるようになり、次第に冬を感じさせる季候になってきました。
昨日は勤労感謝の日で今年最後の休日でした。残念ながら天気は落ち着かず晴れ間が見えたと思ったらすぐ雨が降ってきたりと落ち着かない天気でした。
でも雨の合間には鮮やかな虹が見え、きれいでしたね。
インフルエンザの予防接種もですが、コロナワクチンの3回目をどうするかという話題もでていて山形市でも検討されているようです。
さて、今回はノコンギクです。
キク科の花で、8-11月くらいに咲きます。
これぞ菊、という感じの外見です。地下茎があるので群落を作りやすく、まとまって咲いていることが多いです。
様々な色があるようですが、当院のものは鮮やかな紫色で、小さな可愛い花が風に揺れているのが目に入ります。
(今年は風が強すぎる感もありますが・・・)
花言葉には「長寿と幸福」とあり、派手ではないですがみてると小さな幸福を感じられる感じがします。
第二診察室の近くに咲いておりますので窓からも見えるかもしれません。
2021.11.18
秋の草花-ススキ
秋も終わりに近づき、もの悲しさを感じる季節になってきました。
庭の西の端の方にひっそりと生えているススキを見つけました。
別名「尾花」と呼ばれ秋の七草に名を連ねる、秋を代表する植物です。
個人的には霧ヶ峰に行ったときに見たススキ野原が非常に印象的でした。
一面のススキ野原が夕日に照らされてキラキラと金色に光り輝く様は、本当に感動的な美しさで自然と涙があふれてきてしまいました。
イネ科の植物で、昔は「茅」とも呼ばれ、茅葺き屋根に用いられたりしていました。
お月見などでもよく見かけ、日本人の生活に深く関わっている植物です。
きれいで感動的でもありますが、冬に向かっていることを示す植物でもあり、華やかさと寂しさを併せ持つ印象です。
またススキ野原に行ってみたいものです。
(イネ科の花粉症があるので、花が咲いているとその後は結構ひどいことになるのですが・・・)
2021.11.17
秋の草花-ホトトギス
早くも11月も半ばを過ぎました。
日々寒くなり、冬の足音が近づいてくるのがわかります。
今年はインフルエンザの予防接種の予約があっという間に埋まってしまいました。
皆さんコロナウイルスのこともあり予防接種に対しての意識が高まってきているのかと思います。
庭の西側に紫色の変わった形の花が咲きました。
ホトトギスといいます。
ユリ科の花で、花弁の斑点が鳥のホトトギスの胸の模様に似ているためこの名前になったようです。
ホトトギスの口に似ているとかではないのですね。
葉に油を垂らした染みの様な斑点があることがあり「油点草」という別名もあるようです。
調べてみると思っている以上に種類がたくさんあり驚きました。色も黄色のものもあるようです。
内花被片3枚、外花被片3枚の6枚の花弁の中に放射状に分かれる花柱が立ち非常に特徴的な形をしています。
秋の草として俳句やお茶の席などに用いられます。
道ばたではあまり見かけない花ですが形がかなり印象的ですので一度見ると忘れないかと思います。
皆さんも探してみてください。
2021.11.08
秋の草花-シュウメイギク
11月になりますます寒くなってきました。
今年はインフルエンザのワクチンの数が2割減とのことで、予約がなかなかできず困っている方も多いのではないでしょうか。
当院の予約分もあっという間に埋まってしまい、追加入荷分を待つこととなっています。
11月半ばに入荷するとのことですが、実際に入荷するまでは仮予約という形をとらせてもらっています。
さて、今年もだいぶ散ってしまいましたがシュウメイギクが咲きました。
医院の入り口付近に咲いている白い花です。
漢字で「秋明菊」と書き、菊の仲間と思われますが実はキンポウゲ科でアネモネの仲間だそうです。
中国から入ってきたもので、秋牡丹とも言われていたようです。
また、中国では「秋冥菊」と書き、この世のものではない美しさを表しているようです。
キンポウゲといえば黄色のイメージですが、白や紫、ピンクといった色があります。当院のものは白ですね。
暗いところでも白いガクが映えています。
実は花びらに見えているところはガクで、実際の花びらは退化してしまったとのことです。
なので実際の花は真ん中の緑色のめしべとめしべを取り囲んでいるおしべのみということになりますね。
ガクは早めに散ってしまい真ん中のめしべだけが残っていることが多い印象です。
この景色を見ると、少しもの悲しい気持ちになってしまいます。
2021.10.18
秋の草花-ゴウダソウ
山々も赤や黄色の賑やかな色にあり、秋が深まってきているのを感じます。
以前に書いたゴウダソウですが、いい色になってきました。
種子がとれ金色の隔壁だけ残っています。
葉がすべて落ちてしまっているので全体の印象も大分変わってしまっています。
日に輝いてキラキラとしており、その名の通り小判や月のように見えます。
緑の時の写真と比べてみようと思ったのですが、緑の時の写真を撮り忘れていました・・・
2021.10.17
秋の草花-フジバカマ
急に冷えてきましたね。
暖かくして体調を崩さないようにしましょう。
秋も深まってきて、今年もフジバカマが咲きました。
秋の七草の一つで白っぽい小さなかわいらしい花がたくさん集まって咲いています。
春の七草に比べるとメジャーではないかもしれませんが、ハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、キキョウの七つです。
万葉集にある山上憶良の歌からとられており、
「秋の野に 咲きたる花を 指折り かき数ふれば 七草の花」
「萩の花 尾花 葛花 撫子の花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」
の歌からとられています。
今まで朝貌は朝顔と思っていたのですが実は諸説あり、朝顔、昼顔、ムクゲ、桔梗といわれているようです。
なかでも桔梗が定説のようです。
そんな昔から秋の草として親しまれてきた藤袴ですが、花の色が藤に似て(花弁は白ですがつぼみが藤色)、形が袴に似ていることからこの名前になったようです。
乾燥すると桜餅のような香りがするようです、今度試してみたいですね。
昨年も書きましたが、実は環境省のレッドリストに載っており、準絶滅危惧種に指定されています。
護岸工事などにより数が減ってしまったようです。
昔から日本にいる植物、大切にしていきたいですね。
2021.10.11
秋の草花-ヤブラン
10月に入り早10日が過ぎてしまいました。
暗くなると庭からスズムシの鳴き声が聞こえてきます。
今回は紫色の花を咲かせていますヤブランです。
名前からはいかにもランの様ですが、キジカクシ科ヤブラン属の植物で、ランの仲間ではありません。
葉の形がランに似ているのでこの名前になったようですがユリの仲間に当たります。。
葉の間から花茎がでて、ここに紫色の花を多数咲かせます。
その後黒紫色の種子をつけます。
根は薬として扱われます。医療現場でもよく使われる麦門湯(バクモントウ)の材料になります。
薬局でも売っているのでご存じの方も多いと思いますが、風邪の引き始めによく使われていますね。
これからの季節、風邪を引きやすくなりますのでお気をつけください。
ところで、このヤブラン、学問草とも言われるようなのですが、調べてもなぜそう言われるのかわかりませんでした。
どなたか知っておられる方がいたら教えてください。
2020.10.27
秋の花④
10月もそろそろ終わりに近づいてきました。
山々も賑やかな色に染まってきました。
今回はホトトギスです。
個人的にはホトトギスというと正岡子規がまず頭に出てきますが、こんなきれいな花の名前でもあるようです。
百合科の花で、庭の西側に密集して咲いています。
同名の鳥がいますが、花弁の斑点が胸の模様に似ていることが名前の由来のようです。
内花被片3枚、外花被片3枚の6枚の花弁の中に放射状に分かれる花柱が立ち非常に特徴的な形をした花が非常に目立ちます。
秋の茶花としても使われています。鮮やかな紫の斑点が目立つこの花が飾られていると確かにはっとしますね。
非常に秋を感じさせてくれる色合いの花です。
2020.10.21
秋の花③
10月も後半に入りました。
山々も紅葉できれいになってきました。
今回はヒイラギモクセイです。
奥の方にあるので正面からは見れませんがお蔵の前で白い小さな花が咲いています。
残念ながら香りはキンモクセイほどではないですが、同じようなよい香りです。
葉っぱがヒイラギのようにギザギザしており、見てすぐわかります。
本物のヒイラギほどはとげとげしていなく比べると違いは一目瞭然です。
調べてみるとこちらもヒイラギとギンモクセイの雑種で、キンモクセイと同じように雄しかいないようです。
子供の頃に葉脈をとって、しおりにしたりしてました。
ところで大腸カメラの下剤は冷やして飲んだ方が良いという方が多いので
寒い時期は体が冷えてしまうという方もいらっしゃいます。
大腸カメラをこの本格的な冬を迎える前に受けてみてはいかがでしょうか。
2020.10.17
秋の花②
前々回に続き秋の花です。
今回はフジバカマです。秋の七草の一つで白っぽい小さなかわいらしい花がたくさん集まって咲いています。
春の七草に比べるとメジャーではないかもしれませんが、秋の七草はハギ、ススキ、クズ、ナデシコ、オミナエシ、フジバカマ、アサガオです。
子供の頃は食べれないんだ・・・と残念に思った記憶があります。
さておき
花の色が藤に似て(花弁は白ですがつぼみが藤色)、形が袴に似ていることからこの名前になったようです。
昔は蘭としても扱われ、日本書紀にも出てきたというのだから驚きですね。
しかしこれ、実は環境省のレッドリストに載っており、準絶滅危惧種に指定されています。
護岸工事などにより数が減ってしまったようです。
そう考えると秋の雨と相まって、もの悲しさ、はかなさも感じてしまいますね。
2020.09.26
彼岸花
秋のお彼岸も過ぎ、めっきり寒くなってきました。
昨日は台風の影響か雨が強かったですが、本日は雨も上がり、無事運動会なども催されたようです。
今年はコロナの影響もありお墓参りも行きにくくなってしまいましたが、ご先祖様を大切にする気持ちは忘れないようにしたいと思っています。
お彼岸と言えば彼岸花のイメージがありますが、当院の庭にも彼岸花が咲きました。
数輪ですが鮮やかな赤い色で目立ちます。
曼珠沙華、リコリス等とも呼ばれますが、花と葉が別の時期に出てくる変わった花です。
昔は薬としても用いられ腹膜炎や腎臓病などに用いられたそうです。
ただしアルカロイドを含む有毒植物でもありますので実際に食べたりはしないでくださいね。
2020.09.16
涼しくなってきました。
9月も半ばに入りました。夜はだいぶ涼しくなってきましたね。
季節の変わり目は体調を崩しやすいので皆さん体調にお気をつけてください。
秋になり医院の庭の紅葉も少しずつ色が変わってきています。
伽羅も実がつきだしました。
子供の頃はあの赤い実を「おいしい、おいしい」と、よくつまんで食べていましたが
後に種に毒があると知り驚いたものです。
昨日造園業者さんに庭木の剪定をしていただき、すっきりしました。
医院にお越しの際は庭にも目を向けていただければと思います。
よろしくお願いいたします。