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2024.05.25
春の花-ヒメシャガ
シャガに続いてさらに小さいヒメシャガも咲きました。
シャガをそのまま小さくしたような花です。
シャガと比べると花の大きさも背丈も格段に小さく、花の色も白に近いです。
シャガとは異なり冬になると葉も枯れてしまうので、地上には何もなくなってしまいます。
春になるまで咲くか不安になりますが、無事咲いてくれました。
以前患者さんからいただいた花ですが、毎年花を咲かせてくれて、見ると優しい気持ちにさせてくれます。
2024.05.16
春の花-シャガ
5月も半ばを過ぎました。
日中は暑く明け方は寒いと寒暖差が激しい日が続きます。
今日は「旅の日」です。松尾芭蕉が奥の細道を始めた日にちなんでいるようです。
あちこちに行きたくなってしまいますね。
この時期になると庭に紫色の花がたくさん咲いてきます。
白に近い薄紫に黄色と紫の斑点が鮮やかな、シャガです。
なんとなくわかるかもしれませんが、アヤメの仲間です。4-5月頃にまとまって咲いているのをみかけます。
中種子を作らない植物で地下茎を使って増えていきます。
このため密集してあちこちに花を咲かせます。
花はアヤメに似ていますが、もっと小さく白い花弁に紫と黄色の斑点が鮮やかに映えます。
漢字では「射干」と書き、別名「胡蝶花」と呼ばれます。
胡蝶は蝶のことです。確かに花の模様が蝶の羽の模様に似ています。
昔から美しい花として扱われてきたことがわかりますね。
2024.05.11
春の花-ボタン
今週は植木市でした。
初日の昼しかいけませんでした。沢山の出店が出ていましたが、早すぎたのか、まだ開いていない店もありました。
夕方にはすごい人出になっていたようです。
山形の植木市は、薬師祭植木市として、日本三大植木市の一つとされています。
他の二つは熊本と大阪の市になります。
江戸初期の大火で消失した城下町の復興のために最上義光公が始めたとされており、400年ほどの歴史があるお祭りです。
植木市の時期になると当院の庭では牡丹が咲き始めます。
様々な色がありますが、大きな花びらを幾重にも詰め込んだ、絢爛豪華な花です。
植木市でも沢山の牡丹が売られており、当院の牡丹も昔市で購入したものです。
ボタンは、ボタン科ボタン属の植物で4-5月に開花します。
中国が原産で「花王」と呼ばれ、富の象徴とされてきました。
日本には8世紀頃からの記録が認められ、枕草子にも記載されているようです。
様々な絵画や陶器の柄や牡丹灯籠や八犬伝など様々な物語にもモチーフとして使われています。
いかに昔から人々に愛されてきた花かわかりますね。
2024.05.07
春の花-ミヤマオダマキ
GWも終わり通常の生活が戻ってきました。
今日は久しぶりの雨でした。
GW近辺になるといろいろな花が咲きますが、今回もその一つ、ミヤマオダマキです。
当院に咲くのは通常のオダマキより小型のオダマキです。
もっと大きくなっても良い感もありますが、毎年小さいままで冬を迎えています。
通常のオダマキよりも丈が低い分花が大きく見えるので、これはこれで良いと思っています。
オダマキはオレンジ、紫とありますがこれは白い花です。
オダマキはキンポウゲ科の植物で中部地方から北海道にかけて生息する高山植物です。
漢字では「深山苧環」と書きます。
山奥深くに生えているのを見つけられたのでしょう。
10cmくらいの高さでうつむき加減に花をつけます。
花はだんだんと起き上がってきて最終的に上向きになって実をつけるようです。
毎日表情が変わるので違う花を見ているようで飽きないですね。
花弁の形も特徴的で、基部から萼の間を抜けて距が伸びています。
名前の由来は「苧環(オダマキ)」という麻糸を巻く道具が花の形と似ていることからついたようです。
なるほど、上に飛び出た距の部分が糸を巻き取る棒の部分にそっくりです。
昔の人の名前の付け方には本当に感心させられます。
2024.05.05
端午の節句
5月5日はこどもの日、端午の節句ですね。
例年は向かいのホテルキャッスルで泳ぐ鯉のぼりを眺めることができましたが、今年からはそれがみれなくなり残念です。
いずれ復活する予定では有ったようなのでそれを気長に待つことにします。
今日はスプリングフェスティバルと題し、働く車が大集合していました。
当院の前は主に自衛隊の装甲車、救急車などの迷彩色の車が多かったですね。
七日町の方に行くと高所作業車などがあり、子供の行列ができていました。
そういえば今年は地震体験車は見かけませんでしたね。代わりにシートベルト体験車がありました。
良い天気でしたが気温も高くかき氷にも列ができてました。佐藤屋さんの、のし梅のかき氷を食べて暑さをしのぎました。
さて、端午の節句とはあまり関係ありませんが、GW頃になると白い花が咲きます。
5月になると白い花が咲きます。
ドウダンツツジです。
名前からもわかるようにツツジの仲間で4月から5月にかけて咲きます。
秋には紅葉して真っ赤な葉になります。
公園にも植えてあることも多く、よく見かけるのではないでしょうか。
花言葉は「節制」、「上品」といった言葉で白いきれいな花ですが厳しい環境にも耐えられるという意味が込められています。
アセビと花はよく似ていますが葉の形が丸く、薄いためつがいはわかりやすいです。
「ドウダン」は花が枝分かれした様子が昔の夜間の明かりに使われた灯台に似ているところから「トウダイ」から転じてつけられたようです。
灯台は普段私たちが思いつく海にたっている灯台ではなく、3本の棒を結わえてねじり、その上に油の入った皿を置いたものです。
「燭台」と言った方がわかりやすいでしょうか。
時代劇では部屋の明かりとしてよく見かけますね。
このため漢字では「灯台躑躅」と書きます。
ほかにも「満天星」(まんてんせい)とも書かれます。
暗がりで見ると天に白い星がちらばっているようにみえてきれいです。
2024.05.04
春の花-タンポポ
今日は「みどりの日」でした。
なぜ「みどりの日」なのでしょうか?
確かに山々に若葉が茂ってきて「みどり」に違和感がない季節ではありますが・・・
もともとは4月29日が「みどりの日」、さらにその前は「天皇誕生日」でした。
この日は今は「昭和の日」になっています。
4月29日は昭和天皇の誕生日でした。その後天皇陛下の御崩御に伴い、「天皇誕生日」が移動し、かわりに「みどりの日」になりました。
これは天皇陛下が植物に造詣が深く、自然を愛されていたために緑にちなんだ名前にしようとして「みどりの日」にされたようです。
その後4月29日は「昭和の日」に変更されたため、5月4日の国民の祝日の日に「みどりの日」が移動したようです。
季節とはあまり関係がなかったようです。
さて今回はタンポポです。
タンポポといえば春というイメージですが、最近は一年中見かけるかと思います。
なぜこうなったのか、それはタンポポの種類によります。
世に出ているタンポポは大きく分けると「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」の2種類になります。
違いはいろいろあり、まとめると
繁殖方法:ニホンタンポポ;高受粉なので昆虫などがいないと種を作れない。
セイヨウタンポポ;受粉せずに繁殖できる。
開花時期:ニホンタンポポ;春のみ
セイヨウタンポポ;一年中
種子:ニホンタンポポ;数が少なく、重いので飛びにくい。
セイヨウタンポポ;数が多く、軽いので遠くまで飛びやすい。
という感じです。
見分け方は葉の形も違うのですが、一番わかりやすいのは花の根元にある総包片の形です。
総包片が反り返っていないのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポです。
一年中咲いているのはセイヨウタンポポなのです。
セイヨウタンポポの方が繁殖力が強いのであちこちで見かけるようになったのです。
比較すると一見しただけでニホンタンポポの方が増えにくそうに見えますね。
実際にニホンタンポポの数は少なくなっているようです。
当院のニホンタンポポは去年は少なかったですが、今年はそれなりに見かけられるのでほっとしています。
大事にしていかないといけませんね。
。
2024.04.30
春の花-シャクナゲ
今日で4月も最後です。早くも1年の1/3が過ぎてしまいました。
GWに入り、山形にも旅行で来ている方が増えているような印象です。
気温も温かいを通り越して暑くなってきました。
同時に植物も急速に芽吹いてきています。
ちょっと前まで雪が積もっていた山も若葉色に染まっています。
そのような中、今年もシャクナゲが咲きました。
当院の西側に毎年こそっと咲いています。
ツツジ科の植物で、ツツジに似た大きな花を咲かせます。
4-5月に咲く花で、登山をしていると岩場の間から顔を出しているのをよく見かけます。
高いところで急にこんな大きな花に出会うと、ドキッとしますね。
元々は高山植物で危険なところにきれいに咲くため「高嶺の花」の語源となっています。
同じ理由で花言葉も「危険」、「警戒」「威厳」、「荘厳」などと言ったものになっています。
漢字では「石楠花」と書きます。これは音読みの「シャクナンゲ」が転じたものです。
シャクナゲが中国から輸入されてきたとき、漢方で使われる「石花」と間違えられたためこの漢字を当てられてしまったようです。
間違いから来ているとはいえ、岩の間から生えている姿を見るととても似合っている字ですよね。
2024.04.23
春の花-スミレ
昨日は寒かったのですが、今日は温かい日と、寒暖差が激しい日が続いています。
これだけ気温の差が激しいと、めまいや頭痛など自律神経失調のような症状が出る方もいらっしゃいます。
そのようなときこそなるべく規則正しい生活を送るように心がけましょう。
さて今回はスミレです。
3-5月頃に紫色の小さな紫色の花を咲かせる春の代表的な花の一つです。
昨年はGWの頃にさいてましたので、今年は少し早めの開花でしょうか。
例年単発でポツポツと咲いていますので、密集して咲いている姿は少し新鮮でした。
花言葉は「謙虚」、「誠実」と小さくひっそりと咲く姿にぴったりの単語です。
語源は大工さんの使う「墨入れ」に形が似ているからということですが、墨の黒い色からは想像できないきれいな色ですね。
スミレは沢山の種類(150種類以上と言われているようです。)があって正式に同定するのは難しいです。
当院に咲いているものは「マルバスミレ」ではないかと思われます。
日本では本州、四国、九州に分布し、北限が青森、南限が屋久島まで存在するようで、北海道では咲かないようです。
スミレの花は砂糖漬けにしたり、葉を天ぷらにしたりするようですが、根には毒を含む種も有るようで注意が必要です。
スミレは繁殖の仕方がかなり特徴的です。
種子がなりますが、種にはエライオソームと呼ばれる蟻などが好む成分が付着しており、これにより蟻などの生物に遠くまで運んでもらって増えていくようです。
今年密集して咲いたのは、昨年の蟻さんが一生懸命そこに集めてくれたからなのですね。
2024.04.21
春の花-ヒメツバキ
桜も完全に散ってしまいしましたね。
そろそろ花粉症も落ち着きつつあるでしょうか。
先日はヤマツバキでしたが今回はヒメツバキです。
当院の正面で一生懸命咲いてくれています。
ヤマツバキと違いピンク色で花弁が幾重にも重なっておりお姫様というのも納得の愛らしさです。
今年は例年よりも少し早く、一斉には咲かないで北側が主に咲きました。
主観かもしれませんが散るのも早かった気がします。
この花を見ながら頑張っていこうと思いますのでよろしくお願いします。
2024.04.19
春の花-ヤマツバキ
4月も後半に入りました。暖かくなったせいか植物の変化が急速になっています。
今回は「山椿」です。
ヒメツバキのピンク色も良いですが、ツバキといったら紅ですね。
入り口の少し脇に咲いていますので、注意すると入るときに見えると思います。
2-4月に開花して冬のイメージもありますが春の季語になっています。
花もきれいですが、種からは油をとったりと生活にも必要な植物です。
あまり大きくならないと言われていますが、山形市の市役所にも大きな古椿があるので是非見に行ってみてください。
ところで、古いツバキには霊が宿るとされています。
もともと日本には古い木には霊が宿るという考えがあり、「木霊」と呼ばれています。
もうかなり前になってしまいますがジブリ映画の「もののけ姫」にも出てきたのでよく知られてるかと思います。
人に良いことをしてくれたり、災いをなしたりといろいろなタイプがありますが、椿の霊は人に災いをなすことが多いようです。
これは花びらが散るのではなく、首元から花が落ちるため死を連想させるとして縁起が悪いとされていることが関係しているのかもしれません。
江戸時代の鳥山石燕の今昔画図続百鬼にも古椿の霊としてあげられるくらいメジャーな霊だったようです。
石燕の絵では庭先に大きな花をつけた椿が書いてあります。
あちこちに椿に関する怪談があるようですが、実は山形にも椿の怪談があるようです。
旅人を蜂に変えてしまい、自らの花におびき寄せて食べてしまうという恐ろしい話です。
黒緑の葉に囲まれた中に紅い花がぽつんと咲いているのを見ると妖しげな雰囲気がして、昔の人が化けると考えたのも納得できる気がします。
山形の化け椿もまだどこかで咲いているのでしょうか。
そして当院の椿もいつか化けるのでしょうか。そう考えると楽しみになってきますね。