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2022.07.23

土用の丑の日

今日は土用の丑の日でした。

ウナギを食べる日として日本人には定着している日ですね。

昔は7月末に1回しかないと思っていましたが、大学生になりスーパーにちょくちょく通うようになってから、実は8月頭にも土用の丑の日があることを知ってとても驚いた記憶があります。

ウナギを食べるようになった由来は、平賀源内がうなぎ屋を助けるために提唱した、というのは有名な話ですが、そもそも「土用の丑の日」とは何なのでしょうか。

調べてみますと「土用」とは「土旺用時」の略で立春、立夏、立秋、立冬の前18日間を指し、実は各季節ごとにあるようです。

中国の陰陽五行では万物を木、火、土、金、水の五つの属性に当てはめていくのですが、春を木、夏を火、秋を金、冬を水とすると、土だけ余ってしまいます。

そこで、季節の境目である立春、立夏、立秋、立冬の前18日を土に当てはめたとのことです。

また、「丑の日」は昔の暦で、昔は十二支になぞらえて日にちを区切っていましたので、12日ごとに丑の日が回ってきます。

土用は18日間あるので、2回丑の日が回ってくることもあると言うことです。

夏に2回丑の日があることもこれを知れば納得がいきます。

ウナギの旬は秋から冬といわれていますので、秋や冬の土用の丑の日もキャンペーンをはればもっと盛り上がるような気もしますが、その時期はもともと人気があるので敢えて強調することもないと言うことだったのでしょうか。

さておき、今日はウナギをたべて体力をつけ、あしたからの気力を養いたいと思います。

2022.07.22

夏の花-オオギバボウシ

7月も後半に入りましたが、まだ梅雨のような雨の日が続いています。

湿度、気温ともに高く、過ごしにくい日々が続きます。

コロナの感染者も日々うなぎ登りに増えていきます。

今回待機期間の短縮が発表され、抗原キットの配布といった案も出ているようですが、今後どうなっていくのか注視していかないといけません。

さてそのような中、今回の花は「オオバギボウシ」です。

あまり聞き慣れない名前ですが、「うるい」といえば聞き覚えもあるのではないでしょうか。

オオギバボウシの若葉をうるいと呼び、山菜料理としてもよく顔をだします。

酢味噌で食べることが多いイメージでしたが、天ぷらなどにしてもおいしく、いろいろな料理になるようです。

リュウゼツラン亜科ギボウシ属の多年草です。

蕾が欄干の擬宝珠に似ているので大葉擬宝珠というようです。

北海道から九州までと広く分布していますので、あちこちの庭や街路樹の根元などで見かけます。

大きめの葉の中央に50-100cmのまっすぐな茎がのび、その先に薄紫のきれいな花を何個も咲かせます。

いつもはまっすぐ上に伸びるのですが、今年はなぜか横に伸びてしまいました。

風が強かったからでしょうか?

2022.06.30

夏の花-キョウガノコ

六月も終わりになります。

先日梅雨入りしたばかりですが、もう梅雨明けを迎えた地域もあるようで、今年は例年になく梅雨明けの早い年になっているようです。

毎年天候の変化が激しく体がついて行かなくなってきていますね。

今回は「キョウガノコ」です。

バラ科シモツケソウ属の花で、ピンク色の小さな花が集まって咲く初夏の花です。

庭の石灯籠の脇に生えており、第二診察室の窓から見ることができます。

漢字では「京鹿の子」と書きます。

食い意地の張っている私は鹿の子というと和菓子を真っ先に連想してしまいます。

調べてみると名前の由来はどちらも子鹿の背の模様から派生しているようです。

最もキョウガノコの名前はワンクッション置かれていて、京の染め物技法の「鹿の子絞り」から来ています。

鹿の子絞りは丸い点の下絵を中心に布を四つ折りにして、その角を糸でくくることを繰り返して布を染める技法です。すると糸でくくったところは白く四角く、角の先端はかすかに染められて点になります。この形が子鹿の背に現れる白いまだらものように似ていることからこの名前になったようです。

小さい花が集まっている様子が、紅色の鹿の子絞りの模様に似ています。

一方で和菓子の鹿の子も小豆や栗が鹿の模様を連想させるようにして作られたもののようです。

「キョウガノコ」も和菓子の「鹿の子」も元をたどれば鹿の模様に行き着くのです。

これを知ってからそれぞれを見るといずれも鹿の模様にしか見えなくなってしまいます。昔の人の自然のものに例えるネーミングセンスにはうならされますね。

2022.06.21

夏の花-紫蘭

ついに東北も梅雨入りをし、ムシムシと暑い日が続いています。

来月から山形市でもコロナワクチンの4回目の接種が始まります。

当院では8月からの接種を予定しています。

これには理由があります。

7月はモデルナ社のワクチンのみの配布となり、ファイザー社のワクチンが配布されるのは8月以降となるからです。

ファイザー社のワクチンを接種できるようになる8月からの予約とさせてもらいました。

さて、今回は紫蘭です。

「この花の名前は何?」、「シラン」というとある本のなかのやりとりがとても印象深く残っています。

紫蘭はその名の通りラン科の植物で、冬は偽球茎ですごし、5-6月頃に花を咲かせます。

日本や中国が原産です。

当院の紫蘭のように紫の花もありますが、それだけではなく白や青、黄色などいろいろな色があります。

非常に丈夫な植物であちこちに生えているのを見かけますが、野生のものは準絶滅危惧種になっています。

もっとも野生のものかどうかの区別がつかないのですが。

なにか見分け方があれば教えてください。

2022.05.31

春の花-シャガ

5月ももう終わりですね。

寒暖差が激しい日が続きます。体調に気をつけてください。

今回は「シャガ」です。

アヤメ科の植物でアヤメより少し早い4-5月頃に花を咲かせます。

種子を作らない植物で地下茎を使って増えていきます。

このため密集してあちこちに花を咲かせます。

花はアヤメに似ていますが、もっと小さく白い花弁に紫と黄色の斑点が鮮やかに映えます。

ハナカマキリに似ているとてもかわいい花です。

漢字では「射干」と書き、別名「胡蝶花」と呼ばれます。

しかし「射干」は本来「ヒオウギ」を指していたようです。

なぜ「射干」が「シャガ」になったのでしょうか。

興味深いですね。

2022.05.25

春の花-ツツジ

風はまだ涼しいですが日差しは大分強くなってきました。

今回は「ツツジ」です。

ツツジ属の植物で非常に多くの種類があります。

4-6月に花をつけ、アジアに広く分布し、ネパールでは国花になっています。

日本でも昔から親しまれており、様々な名所の公園にはもちろん家庭の庭にもよく見られます。

山形では寒河江のツツジ園が有名ですね。約43000株、11種類のツツジが植栽されており、東北最大規模のツツジ園のようです。

夜間ライトアップもされているようで見応えがありそうですね。

他にも長井市の白ツツジ公園もあります。こちらも3000株の白いツツジが植えられています。

樹齢750年といわれる七兵衛つつじが有名です。

漢字では「躑躅」と書きます。難しい字であまり見かけませんが、これは見る人が足を止めるほど美しいという意味のようです。

花には斑点があることが多く、蜜標といい、昆虫に蜜腺の場所を教え、花粉を運んでもらいやすくする役割があります。

昔は花の蜜をよく吸っていました。

また、たくさんのツツジのなかをのんびりと散歩したいですね。

2022.05.23

春の花-ボタン

5月も下旬に入り、日差しが強くなってきました。

今年は未だ花粉症の影響か目が非常にかゆくて困っています。

新たな植物の花粉症になってしまったのでしょうか。困りました。

さて今回はボタンです。

様々な色がありますが、大きな花びらを幾重にも詰め込んだ、絢爛豪華な花です。

昨年は白でしたが、今年の写真は赤紫の艶やかなものです。

中国が原産で日本には8世紀頃からの記録が認められ、枕草子に記載されているのが最初とのことです。

昔から人々に好かれる花だったのか、様々な物語にも使われています。

個人的にぱっと思い浮かぶのは「牡丹灯籠」です。

歌舞伎や落語にもなっているほどの話ですが、私が知っているのは元々の怪談です。

幽霊のお露に見初められた男が生気を吸い取られて日に日に弱っていく・・・と言う話ですが、お露の持っている灯籠が牡丹の柄の灯籠なんですよね。最後がかなり怖い思いをした記憶があります。

他には滝沢馬琴の南総里見八犬伝にも、モチーフの一つとして扱われていて、八犬士の証として数珠の玉と、牡丹の痣が出てきます。これは牡丹の匂いが獅子の力を抑える霊力があるからとされています。

椿の時も思いましたが、昔の人は、植物に、とりわけ牡丹のような大きな美しい花を咲かせるものには神秘的な力を感じていたのかもしれませんね。

2022.05.21

春の花-ゴウダソウ

日中と朝の気温差が大きい日が多いですね。

寒暖差が大きいと体調が崩れることも多いので気をつけてください。

今回は「ゴウダソウ」です。

あまり聞かない名前と思いますが、実を見るとわかる人も多いかもしれません。

私も去年までは大判草と思っていました。

漢字で「合田草」と書き、明治に日本に種子を持ち込んだ「合田清」さんの名前に由来するようです。

他にギンセンソウ(銀扇草)やギンカソウ(銀貨草)と言った名前があり、いずれも特徴的な実の外観からつけられました。

英語でもルナリアと呼ばれ、これも実が月に似ているからのようです。

やはり、昔から実がみんなの印象に残るようですね。

花はあまり記憶に残らないようですが、実はアブラナ科の植物です。

紫色の花弁が4枚並んで茎の先に浮かび上がっています。

背丈も高く60-90cmほどに育つようです。

花が咲いた後は楕円形の種が入った実ができます。種が落ちた後に隔壁だけが残ります。

この隔壁が銀色や金色にみえてキラキラ光ります。

風になびくとシャラシャラと秋を感じさせるような涼やかな音がなります。

日に照らされると、本当にとてもきれいで、昔の人が銀や月の名前をつけたのはとても納得がいきます。

元々イタリアの植物で、地中海の強い日差しの中に輝いている姿を想像するとたまりませんね。

イタリアでのゴウダソウもいつか見てみたいものです。

2022.05.20

春の花-タンポポ

GWもおわり、五月も後半戦に入りました。 

コロナのワクチン接種も一段落ついたようで、6月の個別接種は行わないようになったようです。

さて今回はタンポポです。

大分綿毛になってしまいましたが・・・

タンポポといえば春というイメージですが、最近は一年中見かけるかと思います。

なぜこうなったのか、それはタンポポの種類によります。

世に出ているタンポポは大きく分けると「ニホンタンポポ」、「セイヨウタンポポ」の2種類になります。

違いはいろいろあり、まとめると

繁殖方法:ニホンタンポポ;高受粉なので昆虫などがいないと種を作れない。

     セイヨウタンポポ;受粉せずに繁殖できる。

開花時期:ニホンタンポポ;春のみ

     セイヨウタンポポ;一年中

種子:ニホンタンポポ;数が少なく、重いので飛びにくい。

   セイヨウタンポポ;数が多く、軽いので遠くまで飛びやすい。

という感じです。

一年中咲いているのはセイヨウタンポポなのです。

セイヨウタンポポの方が繁殖力が強いのであちこちで見かけるようになったのです。

比較すると一見しただけでニホンタンポポの方が増えにくそうに見えますね。

実際にニホンタンポポの数は少なくなっているようです。

当院にも探すとニホンタンポポは生えているのですが去年より少なくなったような気がします。

大事にしていかないといけませんね。

見分け方は葉の形も違うのですが、一番わかりやすいのは花の根元にある総包片の形です。

総包片が反り返っていないのがニホンタンポポ、反り返っているのがセイヨウタンポポです。

皆さんもタンポポを見かけたら気にしてみてください。

2022.05.07

春の花-アケビ

今回はアケビです。

アケビ科の植物で、北海道を除く全国に生息する植物で、山では周りの木に絡みついて大きくなっていきます。

花よりも実が有名ですね。

薄紫色の実がなり、熟すと果皮が紫色になり、中央が裂けて内部の果肉が見えるようになります。

山形では実だけではなく皮も食べるとTVなどで紹介されたりしますね。

種子にはスミレのときにも出てきたエライソオームがついており甘くて鳥や動物に運ばれて繁殖していくようです。

一方で花はあまり意識されていないのでしょうか。

雌雄同株ですが雄花と雌花がに分かれています。

花は紫色で雄花には6本のおしべが、雌花には3-9本の雌しべがあり、昆虫を介して受粉するようです。

一方で蜜がなく、どのように昆虫を呼び寄せているかはよくわかっていないようです。

漢方では薬としても用いられ、実も皮も食べれて栄養もある、蔓でかごなどを作ったりと非常に生活に役立ってくれている植物ですね。

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