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2023.09.05
夏の花-キツネノカミソリ
9月に入りました。
日中はまだ焼けるような暑さが続きますが、夜の風は少し涼しくなりましたね。
蝉の声もぱったりと聞こえなくなり、コオロギの鳴き声が響くようになりました。
夏の終わりなるとシュッとのびて咲く花があります。
今回はキツネノカミソリです。
昨年5年ぶりに咲いたとのですが、今年も咲いてくれました。
オレンジ色の花と言いますが、当院のはものピンクに近い色ですね。
ユリのように見えますが、ヒガンバナ科でもあり、茎と花があるだけで葉の姿が見当たりません。
ヒガンバナと同じように早春から初夏にかけ葉を出し、夏になると葉が枯れます。
8月の中頃に花茎をのばし、オレンジ色の花を咲かせます。ヒガンバナの少し前に咲くのですね。
ニョッと地面からはえているのを見ると、違和感を感じて驚いてしまいます。
名前の由来は、「カミソリ」は葉っぱが細長くてカミソリに似ているからと言われています。
「キツネ」は狐火から来ていると言われています。昔は正体がわからない火はキツネが吐いている狐火とされていました。
森の暗がりで葉っぱもなく何もないところに現れる花は、さぞかしキツネが吐いている火に見えたのでしょう。
火を表す妖怪は様々いますが、キツネがより一般的だったり、お稲荷様の神社に生えていたりしたところから、キツネが選ばれたのでしょうね。
四国では狸にいじめられてなければ良いのですが。