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2023.06.28
夏の草花-キョウガノコ
梅雨に入りジメジメした日々が続きます。
しかも気温は高いという体にとっては悪い条件が加わってしまっています。
脱水症になりやすいですので、水分補給に注意してください。
通勤途中にタチアオイがさいているので毎日横目で見ていますが、大分上の方まで花が咲きました。
タチアオイはてっぺんまで花が咲く頃には梅雨が明けると言われていますので、梅雨ももう少しの我慢でしょうか。
当院の庭にはタチアオイはありませんが、この梅雨の時期はピンク色のポワポワした花が咲きます。
キョウガノコです。
バラ科シモツケソウ属の花で、ピンク色の小さな花が集まって咲く初夏の花です。
雨に濡れるとピンク色が濃く見え、遠くからでも映える花です。
漢字では「京鹿の子」と書きます。
個人的には鹿の子というと和菓子を真っ先に連想してしまいます。
実は名前の由来はどちらも同じで、子鹿の背の模様から派生しているようです。
最もキョウガノコの名前はワンクッション置かれていて、京の染め物技法の「鹿の子絞り」から来ています。
鹿の子絞りは丸い点の下絵を中心に布を四つ折りにして、その角を糸でくくることを繰り返して布を染める技法です。すると糸でくくったところは白く四角く、角の先端はかすかに染められて点になります。この形が子鹿の背に現れる白いまだらものように似ていることからこの名前になったようです。
小さい花が集まっている様子が、紅色の鹿の子絞りの模様に似ています。
一方で和菓子の鹿の子も小豆や栗が鹿の模様を連想させるようにして作られたもののようです。
「キョウガノコ」も和菓子の「鹿の子」も元をたどれば鹿の模様に行き着くのです。
これを知ってからそれぞれを見るといずれも鹿の模様にしか見えなくなってしまいます。面白いものですね。