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2022.05.23
春の花-ボタン
5月も下旬に入り、日差しが強くなってきました。
今年は未だ花粉症の影響か目が非常にかゆくて困っています。
新たな植物の花粉症になってしまったのでしょうか。困りました。
さて今回はボタンです。
様々な色がありますが、大きな花びらを幾重にも詰め込んだ、絢爛豪華な花です。
昨年は白でしたが、今年の写真は赤紫の艶やかなものです。
中国が原産で日本には8世紀頃からの記録が認められ、枕草子に記載されているのが最初とのことです。
昔から人々に好かれる花だったのか、様々な物語にも使われています。
個人的にぱっと思い浮かぶのは「牡丹灯籠」です。
歌舞伎や落語にもなっているほどの話ですが、私が知っているのは元々の怪談です。
幽霊のお露に見初められた男が生気を吸い取られて日に日に弱っていく・・・と言う話ですが、お露の持っている灯籠が牡丹の柄の灯籠なんですよね。最後がかなり怖い思いをした記憶があります。
他には滝沢馬琴の南総里見八犬伝にも、モチーフの一つとして扱われていて、八犬士の証として数珠の玉と、牡丹の痣が出てきます。これは牡丹の匂いが獅子の力を抑える霊力があるからとされています。
椿の時も思いましたが、昔の人は、植物に、とりわけ牡丹のような大きな美しい花を咲かせるものには神秘的な力を感じていたのかもしれませんね。